【4月号⑤】「春夏野菜の種蒔き」あやか

 種が包まれた布を、そっと開きます。すると、小さく芽を出した種が、私たちの前に姿をあらわします。
(とても元気だ。上手に発芽が揃っている……)
一粒、ピンセットでつまみあげます。根が下になるように、プラグトレーに詰められた土の中へ。野菜の命のはじまりです。

 

 

 春夏野菜の種まきが、はじまっています。今日は、レタスの種まき。ということで、吉畑手前ハウスへと向かいます。吉畑手前ハウスは、主に育苗を行なっているビニールハウスです。種まきの作業も、このハウスのなかで行ないます。

 春夏野菜の種まきは、絹さやからはじまり、ナス、ピーマン、パプリカ、レタス、ミニトマト……日を追うごとに、仲間が増えていきます。吉畑手前ハウスのなかは、今、春夏野菜の種が蒔かれたプラグトレーやポットでいっぱいになっています。

 

■良い苗をイメージして

 さて、種まきの作業です。まずは、土をつくります。種まき培土、籾殻燻炭など、野菜によっていくつかの材料を混ぜ合わせ、適した土をつくります。完成した土に程よく水分を含ませたら、プラグトレーに詰めていきます。

 野菜の種まきの方法を、より良いものにしていくため、試行錯誤を重ねています。今期の新たな試みとして、種まきの前に、あらかじめ種の芽出しをする、ということを行なっています。種を布に包んで、水に浸して冷蔵庫へ。種が十分に給水したら冷蔵庫から取り出し、水を切って暖かい場所で発芽させます。そうして、あらかじめ発芽させた種を使うことで、発芽をより確実なものにすることができます。

 

 

 コンテナをひっくり返し、机に。椅子もセットします。ひとり一本ピンセットと、種の入ったトレーを持ち、種まきスタートです。あらかじめ発芽をさせた種の種まきは、とても繊細です。根が下になるように、一粒一粒、ピンセットを使い、プラグトレーの土のなかへとおいていきます。根を傷付けないよう、そっと。けれど、手際良く。根気のいる作業です。

 プラグトレーの土の中で根がしっかり張っていく様子。種の殻が割れて、元気な双葉があらわれる様子をイメージしながら、種を土の中へ。種の殻の部分は、土からのぞかせておきます。トレーが一枚完成するごとに、静かな達成感が、胸のなかに滲みます。

 種がまかれたトレーは苗床に置かれ、野菜の苗たちはそこで、植え付けまでのときを過ごします。冷え込む夜は、お湯の入ったペットボトルをトレーのそばにおき、あたたかさを保てるようにし工夫をします。

 苗の成長は、とてもはやいです。
(新しく、双葉が出てきた)(また、葉数が増えている……) 
 毎日、確実に変化が感じられます。苗が成長していく姿に、喜びと、前向きなエネルギーを貰っています。
 

 

〔苗ハウスの野菜たち〕

『ナス』 5月上旬に定植予定です!
『ピーマン』 今回期待大の主力夏野菜です
『ミニトマト』 近々鉢上げをします
『キャベツ』 発芽率一番良いです
『水菜』 第1弾は畑にデビューです
『レタス』 温度、湿度に敏感で繊細です
『スイートコーン』 今回新しい品種を作ります
『サツマイモ』 葉が出始めました