「ニンジンの種」 りな

4月3日

 今日は、まことちゃんのお誕生日でした。まことちゃんは、なのはなから農協にお勤めしているお仕事組さんです。いつも明るく、笑顔で居てくれるまことちゃんと一緒にいると、私も元気が湧いてきたり、安心した気持ちになります。
 なのはなのことが大好きで、なのはなのみんなのために、全力を尽くせるまことちゃんを尊敬しています。重い荷物を持っていたり、台車を押して台所へ向かうときなど、気が付いたらまことちゃんが一緒に押してくれていて、まことちゃんのさりげない気遣いに何度も助けてもらいました。一生懸命で誠実で、優しいまことちゃんと家族になれたことが嬉しくて、まことちゃんのことが大好きです。お誕生日おめでとうございます。
 
 今日は朝から少し曇り空で、暑くもなく寒くもなくで、過ごしやすい気温でした。今日はお花見の日なので、夜まで雨がもってくれるといいなあと思いました。
 朝の苗当番は、れいこちゃんとさくらちゃんと、新しくなつみちゃんとななほちゃんも来てくれて、みんなで苗を出すことが出来て嬉しかったです。最近は夜も気温が大幅に下がることはないので、一安心だなあと思います。絹さややレタス、水菜、トウモロコシがハウスから畑へ旅立っていきました。まだ発芽したばかりの小さい苗の時から、見させてもらっていて、我が子のように思っていたけれど、もうあっという間に自立して畑で育っているんだなあと思うと、本当に苗の成長が早いなあと思います。苗が日に日に本葉が出てきたり、葉が大きくなったりと、成長していて、そのことがとても嬉しいです。
 
 苗当番で、電熱ケーブルが入った苗床から苗のトレーを出したり、レタスやピーマンを日当りが良くて風通しのよい外に出したりします。苗が一番育ちやすい環境になるよう、これからもよりよく出来たらいいなあと思いました。
 朝はえみちゃんとひろこちゃんと下町川のアスパラ畑の見回りをしたり、フキの収穫をしたり、盛りだくさんで、とても楽しかったです。アスパラは、春芽がほんの少しだけ畝の牛肥を突き破って、ニョキっと生えていました。牛肥がとても厚く敷かれているけれど、自分の力で突き破って出てきたアスパラが本当に凄いなあと思いました。アスパラの頭はピンク色をしていて、つやつやしていて、まだ赤ちゃんでとても可愛かったです。最初に出てきた子たちが、光合成をして次から出てくる子たちの栄養を集めます。だから、一つ一つとても大切な芽です。これから一気にアスパラが伸びてくるのだろうなあと思って、楽しみだなあと思いました。アスパラの収穫もとても楽しみです。
 フキは、えみちゃんと一緒に発見畑や梅林のところで採ってきました。フキを見つけるたびにとてもハッピーな気持ちになって、採れたらいいなあと思っていたので、えみちゃんと収穫できてとても嬉しかったです。
 

 午前は桃の摘花の作業に入らせてもらいました。古畑や、桃畑は今、桃の花が満開でとても華やかでした。散らないでほしいなあと思うぐらい綺麗で、少し寂しさもありました。
 摘花は、奥桃畑の「はなよめ」という品種や、池上桃畑の「なつおとめ」、開墾26アールの「白皇」という品種をしました。上側に付いている花や、実が付いたときに枝に当たって傷がついてしまう位置にある花、複芽などを落としました。
 桃の花は近くで見ると、花びらと花びらが少し離れていて、ふと見る時にさつきのように見えたり、ハイビスカスのように見えたりするときがあります。花びらが濃いピンクから薄いピンクへグラデーションのように色が付いていたりして、とても綺麗だなあと思いました。
 少し葉芽も動き出していて、ぴよっと新芽が出ているのが可愛いなあと思いました。

 今日は摘花の最終仕上げで、少し緊張しました。摘蕾の時と基準は変わらないのですが、つぼみではなく花なので、少し見方が違って、見落としはあまりしにくいけれど、摘蕾より少し難しいなあと思いました。
 開墾26アールの「白皇」は、他の品種よりも明らかに成長が速くて、花は散ってしまっていたけれど、葉芽が大きく成長していました。散った花は、がくとめしべとおしべだけ残ります。がくが星形をしていて、花びらが散った後もとても可愛いなあと思いました。
 
 午後は、えみちゃんと一緒に種の芽出しの作業に入らせてもらいました。芽出しの作業に入るのは初めてでした。えみちゃんから芽出しの手入れのことを色々教えてもらえて、とても嬉しかったです。
 二重ハウスの中では少し温度が高くなってしまうので、6年生教室横の庭に、芽出しスペースを作りました。台を用意したり、道板を用意したり、芽出しのトレーを置く場所を作ることが、とても楽しかったです。ビニールを持ってきて、どうやったら夜の寒さをしのげる芽出しの家が作れるか、えみちゃんと一緒に考えている時間も楽しかったです。

 途中、ちさとちゃんにも協力していただいて、選果ハウスにニンジンとレタスの種を取りに行きました。選果ハウスの大きな冷蔵庫に、たくさん種が眠ったトレーが入っていました。ニンジンとレタスだけを取り出して、中の水を抜き、古吉野に持って帰りました。ニンジンのトレーの中を少し覗くと、コーティングされた種が、どれもパキッと割れていて、中から赤茶色の小さなニンジンの種が見えていました。最初、ニンジンの種が割れてしまったんではないかと、とても驚いて、焦りました。丸くて白いベーターリッチの種が、ニンジンの種の形だと思っていましたが、本当は2ミリぐらいの薄い小さな種だと初めて知りました。

 丸いコーティング剤の真ん中に種が入っていて、この種を、種同士がくっつかないようにトレーに並べました。とても細かい作業だったけれど、とても楽しかったです。
 ニンジンの種をよく見ると、毛のようなギザギザが付いていて、ゴーヤの種をミニチュアにしたような形をしていました。やよいちゃんから、種同士がくっつくと、休眠させるホルモンが種に伝染してどちらとも芽が出なくなってしまうということを教えてもらいました。こんなに小さな種の中に、ホルモンが入っていて、種同士がテレパシーを送っているなんて、本当に凄いなあと思いました。目に見えないけれど、種はちゃんと生きていて、存続できるように種自体が操作しているんだなあと思って、面白いなあと思ったし、とても不思議な気持ちになりました。
 途中でるりこちゃんやななほちゃんやさくらちゃん、さりーちゃんも来てくれて、一緒に作業できて嬉しかったです。

 
 夜は待ちに待ったお花見です。古畑にござが敷かれ、お仕事組さんが作ってくださったお花見弁当を手に持って古畑に向かいました。
 私はcチームのござで、やよいちゃんやのぞみちゃん、ゆりちゃんと一緒のチームで嬉しかったです。久しぶりにのぞみちゃんとゆりちゃんが古吉野に来てくれて、ゆりちゃんがもうのぞみちゃんの手に掴まってしっかりと立っていて、ゆりちゃんの成長がとても嬉しかったです。ゆりちゃんの頭に菜の花や、桃の花が飾られているのも、とても可愛かったです。

 まだ明るいうちに、お弁当を頂きました。お弁当の中には、ハートの卵焼きや、なのはなと桃の花がかたどられた巻きずしがありました。全部お仕事組さん手作りで、愛情籠ったお弁当がいただけることがとてもありがたくて、嬉しかったです。工夫がたくさん詰まっていて、巻きずしも本当に可愛いなあと思いました。
 お弁当を頂きながら、さとみちゃんやみくちゃん、しほちゃん、バンドメンバーさんによる、アンサンブル演奏を聴かせてもらいました。千と千尋の神隠しの挿入歌「いのちの名前」や、タイタニックの曲や、聞いたことがあまりない曲もあったけれど、アンサンブル演奏を聞いていると、とても心が安らいで満たされていきました。さとみちゃんの繊細で華やかなソプラノサックスの音色が、本当に綺麗だなあと思いました。
 桃の木に囲まれながら、演奏しているアンサンブルのみんなの姿が、とても美しかったです。桃の花やなのはなに囲まれて、アンサンブルも聞かせていただいて、とても贅沢な時間でした。桃の木も、静かにおしとやかに喜んでいるように見えました。

 あゆちゃんの歌や、あんなちゃんの桃クイズも嬉しかったです。あゆちゃんの歌は、聞いたことがなかった曲もあって、とても嬉しかったです。あゆちゃんの声を聞くと、とても安心した気持ちになりました。

 あんなちゃんの桃クイズは、チーム対抗戦で、チームのみんなと考える時間が楽しかったです。あんなちゃんの桃クイズの解説を聞いて、あんなちゃんが一つ一つの品種に心をつかって育てているんだなあと思って、あんなちゃんの優しさをたくさん感じました。今、桃の作業に入らせてもらっていて、私も出来る限り役に立てるよう頑張りたいし、桃の木の近くに居させてもらえることがありがたいなあと思いました。
 どんどんと辺りが暗くなってきて、ライトアップで桃の花が夜空に浮き上がるように綺麗に見えました。あっという間に日が落ちて、もうすぐお花見が終わりに近づいていることが寂しく思いました。

 最後は、お父さんとお母さんのライブです。お父さんとお母さんが笑いあっている姿を見ると、とても幸せな気持ちになって、お父さんとお母さんの子になれたこと、なのはなファミリーに出会えたことが、改めて幸せなことだなあと思いました。お父さんの力強い歌声を聞いて、背中を押してもらったような気持ちになりました。
 お父さんとお母さんが、『東へ西へ』という曲を歌ってくださいました。曲の中に、お花見の場面が出てきました。お父さんとお母さんを囲んでいる桃の木が、花びらを花吹雪のように散らせていて、桃の木が話しているような気がしました。
 ラストは、『ヒーロー』でした。お父さんとお母さんの弾き語りの曲の中で、私も大好きな曲です。お父さんとお母さんのヒーローを聞いていると、自然と笑顔になって、とても元気が湧いてきます。こんな私だけれど、誰かに安心が届けられたり、誰かを守れるような、お父さんとお母さんのような生き方をしたいと思いました。お父さんとお母さんの子供であることを誇りとして、生きたいなあと思いました。

 お花見が終わって、リビングであゆちゃんがりゅうさんのお誕生日祝いのお菓子の家を持ってきてくださいました。このお菓子の家は、お仕事組さんが作ったもので、池があったり、金平糖で作られた桃畑があったり、屋根はマーブルチョコやウエハースで作られていたり、どこを取っても本当に可愛くて、食べるのがもったいないぐらいでした。
 あゆちゃんが、1人1パーツずつ、取っていっていいよ、と言ってくれました。お菓子の家のパーツを食べた人も、まだ食べていなくて悩んでいる人も、みんな笑顔で賑やかで、この時間が本当に幸せだなあと思いました。お菓子の家に幸せが詰まっていたんだなあと思いました。

 なのはなのたくさんの家族と一緒に、古畑のなのはなと桃の花のお花見が出来て、とても幸せな日でした。