【3月号⑱】「ミーティング終了!祝賀会! ――思いっきり演じて、全力で受け止めて、遊び尽くした一日 ――」れいこ

 年に一度の、心の傷を癒すMTが終了し、みんなでごろんとステップアップできたお祝いに、祝賀会が開かれました。いつもお互いさまで、仲間と一緒に同じほうへ向かって、優しいほうへ引っ張り上げながら、みんなの力で一皮も二皮もむけました。その気づきから得たエネルギーは、ユーモアに変えて、思い切り表現しようという企画で、今回は喜劇に挑戦しました。

 クリスマス会で生まれた「袋小路突破隊」、「脱フワガールズ」のオリジナルバンド演奏、NHF紅白歌合戦の再来で「野菜時代」、「フレディ会議」、お仕事組さんチームの「育つET」、そして新しく寸劇チームが四つ加わり、全員参加でお楽しみ会を盛り上げました。当日は、ゲストで永禮さんも来てくださって、家族みんなで思い切りはっちゃけました。

 この日に向けて、チームのみんなと練習してきた寸劇を、ようやく披露できることがとても嬉しくて、みんなの発表を見させてもらえることもとても楽しみで、前日はなかなか眠れませんでした。私はサリーちゃん、みつきちゃん、のんちゃんと一緒に、お父さんが考えてくださった題材に沿って自分たちで台本を考え寸劇をしました。

■殻を破るために

 このお楽しみ会の企画のこと、そしてチームと題の発表があったのは、本番の十日ほど前だったでしょうか。正直、初めに寸劇をやることになったときは、かなり気が重くて、ユーモアはとても苦手な分野だなと思っていました。初めて集まって話し合いをしたときは、たくさんの意見があるけれど、お互いに上手にかみ合わなくて、ちょっぴり不安でした。でも、それでもいつもチームのみんなが前を向いていて、諦めずに意見を出し続けていて、そのことに私はたくさん気持ちを救ってもらいました。

 きっとこの仲間となら、いいステージがつくれると思えたし、練習を重ねるごとに、チームのみんなのことが好きになっていきました。どうにも行き詰まったときには、チームのみんなと、お父さんお母さんに相談に行きました。

 お父さんがこの題をつけたイメージを話してくださったり、一緒になって考えて、たくさんの素敵なアイデアを与えてくれました。
 お母さんが、これは殻を破るためだからね、いつものようにきれいにダンスを踊ってる自分じゃなくて、「どうも〜」って漫才師になるんだよ、と話してくれました。

 漫才師になりきって、自分とは全く別人を演じていいんだと思ったら、照れくさい気持ちとか、不安や緊張も一気に吹き飛びました。三日前にようやく脚本が完成しました。自分たちでも、これなら思い切り演じられる、きっとみんなに笑ってもらえると確信できたとき、嬉しくてワクワクしました。

 実際に動きを作り始め、シーンごとにお互いに演技指導しあいながら、具体的なモデルをイメージして演じる練習をしました。サリーちゃんはコミカルな演技がとても楽しくて、私の固いところをユーモアに変えてくれました。みつきちゃんは演技の間の取り方がとても上手くて、セリフを覚えるのも早くて凄いなあと思いました。のんちゃんがチームに合流してくれて、いつも肯定的にチームを盛り上げてくれて嬉しかったです。

 劇中では、「いるいる〜 いるよね〜〜!!」 という台詞がたくさん出てきます。お互いの演技を、全力で肯定しあえるこの台詞がとても気に入っていました。通し練習を重ねるごとに、それは台詞ではなく、自分の本当の気持ちになっていくように感じました。

 ふとお互いに目があったとき、ああ私たちは、四人で一つなんだなと感じられた瞬間がありました。グラウンドに出て、青空の下で練習した日もありました。お腹の底から声をだして、これでもかとオーバーに演じていると、何かが吹っ切れていくのを感じました。

 実際に衣装を着てみて練習した時は、そのへんてこな見た目に自分たちで吹き出してしまったけれど、練習で思う存分笑っておいて、本番では笑わないようにしようと話しました。何度も通し練習をして、会話のテンポや間の取り方を、最後まで研究しました。演じるほどにすがすがしく、明るい気持ちになれました。 

■私たちのステージ

 祝賀会の幕開けは、「袋小路突破隊」の『行き止まり』の演奏です。みんなで巨大な新聞紙の壁をぶち破るという、最高に爽快な幕開けでした。七十人全員がすっぽり隠れて、一斉に一列でぶち破れるような、本当に大きな新聞紙の壁でした。

 みんなで一緒に叫んだり、走り回ったり、飛び跳ねたり、いつだって前向きな気持ちにしてくれる曲だなと思いました。「袋小路突破隊」には、新メンバーも加わり、さらにパワーアップした全身全霊の演奏に、次に続く私たちも背中を押してもらいました。

 続いて、「脱フワガールズ」は斬新なヤドカリの殻をかぶって登場しました。それがスポーンと脱げてしまう演出が本当に可愛らしかったです。オリジナル曲『脱いで』は、廊下ですれ違うみんなも、よく口ずさんでいて、ふいに合いの手を入れたくなってしまうほど、可愛くてクセになるメロディーです。

 「フレディ会議」は、今日も、極太眉毛とひげが絶好調で、きれっきれのでんぐり返しや、パワフルで明るい寸劇に元気がでました。とにかく明るく肯定的で、そんな仲間がいつもそばにいてくれると思ったら、本当に嬉しいです。

 次に、今回新しく結成された寸劇チームが続きます。どのチームの、どの人も、思いっきり自分から離れて、MTでひとかわ向けた自分をコミカルに表現していて、その姿にとても勇気づけられました。みんなが堂々と気持ちを前に出して、くっきりと表情や台詞を話しているのがとてもかっこよかったです。仲間の姿が心強く、誇らしいと思いました。
 
 私たちにとっても、初披露の舞台でした。本番では、お父さんお母さん、永禮さん、家族みんなが見ていてくれました。世界で一番あたたかく、楽しいステージだと思いました。とびきり変な衣装で、とびきりおかしい動きをするのは最高に気持ちが良かったです。

 みつきちゃん、サリーちゃん、のんちゃんがいてくれるから、思い切ってやり切れました。みんなが思いがけない所でもたくさん笑ってくれて、とても嬉しかったです。
「面白かったよ!」
「もう一回みたい!」
「私も入りたくなっちゃった」
 そんな風に声を掛けてもらったとき、ああ本当に良かったな、と思えました。

 チームの演奏と演奏の間にも、司会のあゆちゃんが、みんなから募集した「お父さんお母さんのミーティング名言集」を読んでくれて、それがどれも本当にステキで、涙が出そうになりました。お父さんお母さんのその一言があったから、このミーティングで大きく変われたことを、みんながそれぞれの言葉でメッセージにしていて、そのまま本にできたらいいのにな、と思うほどでした。

 私にとっての名言は、「ロンリネスから インディペンデントになる」でした。今まで世界のどこにいても、誰といても寂しさを感じてしまっていたけれど、それはロンリネスの気持ちだったと知り、本当に自立した気持ち、インディペンデントになったら、きっと私が優しい世界を広げていけるから、寂しいことは何もないのだなと思えました。自立した者同士、お互いさまの関係を築いていけるような大人になっていきたいと、希望を持てるようになりました。

 寸劇チームの次は、お待ちかね「野菜時代」の登場です。キャラの濃ーいアイドルたちと、ばっちりはまったファン役のみんなが、本当にクセになる面白さで、また会えることがとても楽しみでした。それぞれ、普段とは全く別人を演じているのに、それがまたぴったりハマっていて、演じることが何とも気持ち良さそうなのです。

 今回は、新たな役がたくさん加わって、さらに進化していました。新曲の『私を誘引しないで』は、ダンスがとてもへんてこなのに、歌詞や演奏はなぜか感動して、ステキでした。

 ラストは、お仕事組さんによる『育つE.T.』でした。『育つ雑草』の歌詞は「悲劇の幕開け」から始まりますが、お母さんがそれを「喜劇の幕開け」にして、自分なりに歌詞を作ってみたらどうかと言ってくださったことが、きっかけだそうです。それを聞いて、お父さんがものの五分で作詞したのが、『育つE.T』でした。

 その歌詞を初めて聞かせてもらったとき、笑いと嬉しさが同時にこみ上げてきました。まさに私たちの気持ちにぴったりで、そうか自分たちは宇宙人でもいいんだ、いや、宇宙人がいいんだと分かったとき、明るく視界が開けるような感じがしました。お仕事組さんのオリジナルの歌詞もとてもステキで、全力の歌声に勇気をもらいました。

■謎解きゲーム

 思いっきり出し切った、お楽しみ会のあとは、謎解きゲーム!!今回は、屋外のバージョンで、ヒントマンチャレンジも、グラウンドでアクティブ系の色んなゲームを用意してくれていて、思う存分走り回れました。

 おなじみのナーゾ博士や助手、ヒントマンも、いつもと少し違う登場人物になっていたけれど、また会えて嬉しかったです。私は前回に引き続き、お父さんお母さんチームに入れてもらって、本当に絶好調でした。みんながとても冴えていて、問題がスラスラ解き進められていくので、びっくりしました。
 
ときどき説明されてもよく分かっていない問題もあるけれど、とにかくみんなについて全力で走っているのが面白くて、もちろんひらめきがあったら嬉しかったです。
 
 例えば、こんな問題がありました。
「ベトナム=D キューバ=P タイ=B オーストラリア=D だとすると…
(バングラデシュ)+I+(インド)+(フランス)=?」
 これは実は各国の通貨の頭文字を表しており、答えは「TIRE」でした。

 タイヤがしまってあるのは、納屋なので、そこへ走っていくと、タイヤの裏に次の問題を見つけることができました。こんな風に、全二十問を解いて、走って、解いて、走って、ゴールを目指しました。問題が分からないときは、ヒントマンチャレンジに挑戦して、ヒントを教えてもらいます。
そのヒントマンチャレンジが、謎解きと同じくらい楽しいので、とにかく行ってみたくなってしまうのです。

 チャレンジには、靴飛ばしやストラックアウト、ゲートボールだるま落とし、片足バランスなど盛りだくさんでした。何としてもヒントが欲しくて、夢中でチャレンジしました。お父さんお母さんチームは、なんと五十分足らずで、一位でゴールすることができました。みんなとゴールの鐘を鳴らした時は、最高の気分でした。

 ゴールしてからも、ゲームの途中では回れなかったヒントマンチャレンジでたくさん遊ばせてもらいました。肝試し大会のときには苦戦した小麦粉の中からアメを探し当てるゲームは、今回はバレンタインにちなんでチョコレートでした。ついに探し当てたチョコレートは、ひときわ甘くて美味しく感じました。

 続々とゴールするみんなと一緒に、大縄で遊びました。みんなで長ーい列になって大縄を飛ぶのが、何とも言えない楽しくて、これを毎朝やりたいくらいだなあと思いました。また、この日はバレンタインでもありました。

 夕食には、お仕事組さんが特製のティラミスや、チョコレートドリンクのおやつを作ってくれて、とっても甘くて幸せな気持ちになりました。りゅうさんからみんなへ、チョコレートをいただきました。家族みんなで思いっきり演じて、全力で受け止めて、笑って、走って、遊びつくした一日がとても楽しかったです。