【3月号⑫】「春を感じるヨモギ摘み」みつき

「わたしがなのはなで一番好きな行事かも!」
 なのはなに来たばかりのころ、シスターだったりなちゃんがそう教えてくれて、わたしはその言葉がずっと頭に残っていました。

 その行事とは、春のヨモギ摘み。なので、「ヨモギ摘みをします」と聞いたときは、とてもうれしくて、ワクワクしました。まず、河上さんにヨモギ摘みの方法を教えていただきました。黄緑色で、全体がふわふわしている柔らかい新芽を取るということ、茎やゴミを綺麗に取ることに注意してほしいとのことでした。   


■ヨモギ摘みスタート

 外に出ると、本当にあたたかくて、気持ちのいい天気でした。みんなで歩いて、まずは保育園近くの畑でヨモギを探しました。「あるある!」という声があちこちで聞こえてきて、近寄ると、畑の斜面にはヨモギの淡い色が広がっていました。それから、みんなで黙々とヨモギを摘んでいきました。 

 ヨモギの葉の裏は白い毛で覆われていて、かわいらしかったです。鼻を近づけてみると、ほかの雑草とはどこか違う、柔らかい香りがしました。日が当たるところのヨモギは、葉の先が乾いてしまっているものが多かったのですが、ハウス前の畑の日陰に生えているヨモギは、いきいきとしているように見えました。でも、全体的にどのヨモギも柔らかくて、いただくのにはちょうど良い時期なのではないかと感じました。


 今回のヨモギ摘みのタイムリミットは一時間。やよいちゃんが「残り三十分です!」と言ってくれて、もうそんなに時間が経っていたのかと、びっくりしました。みんなで「もうそんな時間!?」と言って、急いで次の畑へと移動していきました。収穫かごに少しずつ溜まっていくヨモギが、見ていてうれしかったです。

 「時間です!」と言うやよいちゃんの声で、みんなが顔を上げました。ヨモギを取るのはとても楽しくて、まだまだ採り足りなかったです。名残惜しい気持ちで、みんなと古吉野に帰りました。

 帰ってから、ヨモギの生薬をしました。採ったヨモギをサイズで分けて、洗っていきました。「大きめのものは天ぷら、小さめのものはお餅にしようかな」と河上さんがおっしゃってくださって、色んな食べ方ができるんだなと、ありがたく感じました。

 細かいゴミが混じってしまったり、洗うとヨモギが散らばってしまったりと、少し生薬には苦戦してしまいました。でも、みんなでやり方を工夫して、無事に台所さんに洗ったヨモギを渡すことができました。

梅の花も見られて春を感じる日和でした

 そして翌日には、りゅうさんが調理してくださって、ヨモギの天ぷらが食卓に並びました。揚げられても、ヨモギのいい香りはそのまま残っていました。程よい苦みがあって、天ぷらはサクサクとしていて、とても美味しかったです。みんなで笑顔でいただけた時間が、本当にしあわせでした。

 わたしはなのはなに来るまで、野草などには詳しくなかったし、関心もありませんでした。でも、気候が変化していくのと同様に、周りの野草も変化していることを改めて実感しました。様々なものに目を向けて、四季の移ろいを感じて楽しむことができるのは、とても素敵なことだと感じます。

 まだまだ肌寒い日もあるけれど、確実に春はそこまで来ていて、身体はもちろん、心まであたたかくてぽかぽかです。また絶対、みんなとヨモギ摘みに行きたいです!