【3月号⑥】「盛男おじいちゃんとキウイの剪定」みく

 盛男おじいちゃんに教えていただきながら、のりよちゃん、やよいちゃんと三人で、キウイの剪定をしました。三本並んでいるキウイの木は、盛男おじいちゃんが植えられてから、およそ四十五年経つ、貴重なキウイの木です。

 季節は、冬から春へと静かに、けれど着々と移り変わっていることを、キウイの枝や薄っすらと膨らむ花芽の様子から感じました。外は、春を感じさせる明るい日が差しこみ、とても気持ちよかったです。

 キウイは、虫や病気が少なく、育てやすいことが何よりも魅力であることを、盛男おじいちゃんが話してくださいました。キウイは、メスの木十五本に対して、オスの木一本のバランスが良く、十分に受粉して実がつくこと。一本の木で、二百五十〜三百グラムくらいの実が採れること。キウイは、桃の木などと違って、根を張るのが浅く、葉が大きいために蒸散作用が多く、水をたくさん必要とすること。おじいちゃんから、キウイのことをたくさん教えていただき、とても興味深かったです。

 なぜ剪定を行なうのか。キウイは葉の面積が大きいため、葉が重なると光合成できなくなってしまう。そのため、木の状態を見て光が当たるように、剪定していくということ。また、新しく芽が伸びていく「葉芽」に比べ、「花芽」の数が圧倒的に多く、それらすべてに実をつけさせてしまうと、一つひとつの実が小さくなってしまったり、木全体のエネルギーも多く必要として、弱ってしまうということ。そこを踏まえて、美味しい実がなるように、剪定をしていくこと。


 はじめは、盛男おじいちゃんが、剪定するべきところにマジックペンで印をつけていってくださり、それを追いかけるようにして、私たちは、剪定ばさみやノコギリを使って、一本一本確枝を切っていきました。「二、三、花芽を残して切ること」「太い枝は十センチほど残して、少し多めに花芽を残して切ったら良いこと」具体的なポイントを教えていただき、二本目からは、自分たちで剪定をしていきました。

 花芽二、三だけを残しての剪定は、想像よりも潔く(こんなにも枝をバッサリ切ってしまって大丈夫なのだろうか)と心配にもなったのですが、「思いきって、どんどん切って」「大丈夫です」そう、声をかけてくださる、おじいちゃんの笑顔に後押しされて、私も、勇気を出して目の前の枝を切っていきました。

 混んだ枝を切り落とし、さっぱりとしていく感覚が、何とも言えない気持ち良さで、自分のなかの雑味や余計なものも同時に切り落とされていくようでした。剪定し終えたキウイの木は、ちょっぴり恥ずかしそうな、寒そうにも見えたけれど、スッキリして気持ち良さそうでした。

 盛男おじいちゃんと作業をさせていただくと、いつも自分の気持ちが澄んでいくのを感じます。おじいちゃんのお話から、人としてたくさんのことを学ばせていただけることが、本当に有難いなと感じます。今回も、一緒に作業をさせてもらえたことが、嬉しかったです。

 この春、夏、太陽の光を浴びて、美味しいキウイの実になったら良いな、と思います。