【3月号②】「第2弾味噌作り ―― ふわみちゃんともこみちくんの成長記 ――」やよい

 味噌造り第二弾のメンバーのメ ンバーとして、なるちゃん、さく らちゃん、なつみちゃん、みつき ちゃん、りんねちゃんと一緒に第 二弾の味噌造りをさせていただき ました。 第二弾の糀の名前は、ふわみ ちゃんともこみちくんです。 男の子のもこみちくんはなつみちゃんが考えてくれて、ふわみ ちゃんは、ふわふわもこもこでよ く繁殖して可愛らしく、ふわみの みは、美味しくて、味がいい、美 しい味噌になるようにと思って名 付けました。

■美味しい味噌を作るために

 第二弾の糀の一番の特徴は、そ の可愛らしい名前のイメージと 違って、「とても活発で元気」と いうことでした。 なるちゃん、ゆりかちゃんが出糀までの糀の理想的な温度変化を 調べてくれて、それによると、三 日目の朝に行う「盛り込み」とい う手入れまでに三八度までにもっ ていくとよい、と書かれてあり、 それにならって、スタートダッ シュの温度を上げる、という温 度管理を行い、これは第二弾の味 噌作りではじめて行ったことでし た。 味噌作り二日目の、「引き込み」 という作業で、蒸したお米に糀菌 をまぜて、糀箱に入れますが、午 前十時五十分にいれて、その日の午後七時の時点で、あっという間 に三八度まで上昇してしまいました。


 糀の箱の下にある二つの電熱 機のスイッチを切って、糀の温度 を下げました。 それ以後も、出糀を迎えるまで、 何度か糀の温度が四十度を超えそ うな場面がなんどかあり、その度 に、一時間おきのこまめな、糀箱 の段の入れ替えや、扇風機などを 使って、温度を下げました。 温度が上昇しては、入れ替えや 扇風機を使って下げる、というの を何度か繰り返していました。

ふわみちゃんともこみちくんと名付け た米糀は糀がよく育ったふわふわの 良い米糀に仕上がりました

 また、盛り込み、一番手入れ、 二番手入れでは、一つ小さな発見 がありました。 糀箱の中に、なまこ型に整えら れた糀菌が繁殖したお米たちを、一旦手ですべてホロホロと崩し、 空気を取り込んで、より糀菌を繁 殖させる、という手入れですが、 丁寧さも必要だけれど、何よりス ピードも重要です。なぜなら、糀 菌は二五度以下になってしまう と、その活動が停滞してしまいます。

 そのため、糀箱から出して、 温度が二十五度以下になってしま う前に崩した糀たちをもう一度な まこ型に綺麗に整えて、育苗機に もどさねばなりません。 盛り込みのときに、私はこの手 入れをなるちゃん、なつみちゃん と同じ机で行っていました。私は いつも、一つの糀箱の手入れを終 えるのが、なるちゃん、なつみちゃ んよりも二分くらい遅くて、なぜなのだろうと不思議に感じて、二人の手元をみても、その手つきや方法にあまり違いはありませんでした。

 たった一つだけ違うことがあって、それは、二人はゴム手袋をしていて、私は素手だった、ということでした。素手だと、手に糀が繁殖したお米がくっついてしまい、糀箱の中で一度ばらばらになった糀を、残ることなく綺麗になまこ型にするというのは、結構大変でした。でも、ゴム手袋だともちっとした糀が手にひっつきにくいので、素早く、糀が散らばって、仲間外れになるものを残さずに、綺麗になまこ型に形を整えることができます。

 なるちゃん、なつみちゃんは私はそのことに気づいて、隣のテーブルで手入れを行っていたりんねちゃん、みつきちゃん、さくらちゃんにも伝えて、手入れの際は、全員ゴム手袋をつけて手入れを行いました。すると、手入れを終える時間が五分くらい早くなって、糀箱を育苗機から出して、手入れをして、もう一度育苗機に入れて、温度計を差すと、ほとんどの糀が三十度以上でした。

 ふわみちゃんともこみちくんが生きるエネルギーが強くて、活発なために、音楽室で寝泊まりする二日目と三日目の夜はとても緊張したのですが、特に三日目の出糀の前日の夜は四十度を超えてしまわないか、一番はらはらドキドキしました。

 夕方に一度、四十度になってしまい、扇風機を回して、それからは一時間おきの見回りは三〇分おきに見回りを行いました。寝る前に夜十時にみんなで集まって、なるちゃんを中心に、もし温度が四十度になってしまいそうになったら、扇風機を十分間ビニール中でまわす、上下の温度差が大きかったら、入れ替えを行う、という風に、行う対策をみんなでしっかりと共通認識しました。

■永禮さんのお誕生日の日に

 なるちゃんが「大変な夜かもしれないけれど、みんなで頑張ろう」と言ってくれました。その夜はとてもはらはらドキドキもしたけれど、糀を高温にさせてはいけない、という思いが常に頭にあって、使命感が強くなり、夜中も見回りの時間はちゃんと起きることができました。なんとか、朝まで糀が四十度以下を保ってくれて、無事に夜を越すことができ、その日の午後三時出糀を迎えることができました。

味噌の仕込みに永禮さんが来てくださいました!

 そして、迎えた味噌の仕込みを行う、味噌玉作りの日。この日は、スペシャルゲストで永禮さんとりゅうさんも味噌玉作りに来て下さいました。この日は永禮さんのお誕生日で、永禮さんのお誕生日とふわみともこみちが煮た大豆と出会って、味噌玉になり、味噌樽に仕込まれる日が同じで、とてもおめでたいなと思いました。
 
 味噌の仕込みに入る前には、前日にさくらちゃん、なつみちゃんと考えた「ふわみともこみちの生い立ち」というちょっとした替え歌も歌って、育苗機には、さくらちゃんとなつみちゃんが書いてくれた「ふわみ」「もこみち」という表札もかけられてあって、本当に糀が生きている仲間みたいだなと思いました。

 仕込みの時間は二回戦ありますが、私は前半は大豆を煮る作業させていただいて、後半は私も一緒に、永禮さん、りゅうさん、みんなと一緒に味噌玉を作りをさせていただきました。全部で、糀が入った糀箱は全部で、三六枚で、大豆は十一、二五キロの白大豆を煮ます。

1樽は15人ほどで1時間で仕込めます

 ゆであがった大豆をミートチョッパーにかけると、ミートチョッパーから大豆のモンブランのように、糸状に崩れながら出てきて、それをモロ蓋一杯分、テーブルに持って行って、人肌くらいの温度までさまして、糀箱三枚分の糀とよく混ぜて、味噌玉を作っていきます。

 出糀を迎えたふわみちゃんともこみちは、ひとつぶ一粒しっかり繁殖していて、名前の通り、ふわふわののもこもこという表現がぴったりで、第二弾ではらはらドキドキさせながらも、出糀まで育てたふわみちゃんともこみちをみんなに見て、一緒に喜んでもらえたことが嬉しかったし、本当に第二弾のメンバーで糀のお母さんのような気持ちになっていたので、糀箱から旅立ち、味噌樽に仕込まれるのはとてもおめでたいような、少し寂しい気持ちにもなりました。


 永禮さんや、りゅうさんの明るい声が家庭科室に響く中、味噌作りメンバーの中で、味噌に関するクイズを出したり、みんなでぎゅっと愛情を込めて、ひとつ一つ味噌玉を作っていく時間が、暖かく、圧倒いう間に二たる分が終わってしまいました。
 糀のお母さんになって、第二弾のメンバーと糀を育てられた時間がとても楽しくて、自分の心が暖かく豊かになって、糀にもメンバーのみんなにも感謝の気持ちで一杯です。