【2月号⑬】「黒大豆の脱粒」よしみ

なのはなファミリーでは黒大豆の脱粒作業を少しずつ進めています。今期の冬は十二月下旬から最低気温が氷点下を下回り、雪の降る日も多く例年よりも寒さが強いように感じます。そのため畑で島立てしている黒大豆はなかなか乾かず脱粒できる水分量にならないため、年が明けるまで思う様に脱粒ができませんでした。

 しかし、三が日の間はお天気に恵まれて、三が日を過ぎたころには脱粒できるくらいまで乾燥した状態になった黒大豆があり、この日は貴重な晴れ間の脱粒日でした。脱粒できる黒大豆の条件として、莢がパリッとしていて中の黒豆もしっかり乾いて固くなっていること、そして枝のどこの場所でも莢や黒豆がそのような乾燥した状態になっていることが重要です。

 今回私は脱粒ができそうな畑の黒大豆の株を、脱粒を始める前に畑からグラウンドまで運んで来る作業もしました。まず畑で島立てされている株をさきちゃんとさくらちゃんと一緒に協力して畑の入り口まで運び、軽トラックで運びやすいようにしました。

 広い畑を走り回って株を運んでいるとどんどん身体がポカポカしてきて気持ちが良かったです。そのあとはやよいちゃんが軽トラックを運転してくれて黒大豆の株を一緒にグラウンドまで運びました。

 黒大豆の脱粒は脱粒機を使って行うのですが今回は脱粒機の置き場所も工夫し、グラウンドにある豆殻堆肥の横に設置して脱粒を行いました。豆殻堆肥の隣で作業することで、脱粒時に出た黒豆の莢や茎などをそのまま豆殻堆肥の山の上に置いていくことができ、とても効率良く作業することができます。きっと私だったら脱粒機を何も考えずに何となく広い場所に置いていたと思うのですが、豆殻堆肥の横に設置しようと考えたやよいちゃんがやっぱりすごいなと思いました。私も効率良く作業するにはどうしたらいいか、もっとしっかり考えられるようになりたいです。

今シーズンは、全15枚の畑(約66アール)で黒大豆を育てました!

 そしていよいよ脱粒を始めようとやよいちゃんがエンジンをかけるためにスターロープを勢いよく引っ張りました。が、しかし、何回引っ張ってもエンジンがかかりません。私はどうしてかからないのだろうと不思議に思っていると、機械のエンジンが少し古いということと気温が低いということがエンジンのかかりにくさの原因だと須原さんが教えてくださいました。須原さんがエンジンがかかるまでずっと一緒に手伝ってくださり、やっとのことでエンジンが始動したときは本当に嬉しくてみんなで「やったー!」 と声をあげるほどでした。忙しい中でも須原さんがすぐに駆けつけて助けてくださり、とてもありがたかったです。

 脱粒をするときは大体四人でそれぞれの役割に分かれて行います。黒大豆の株をどんどん機械に入れて脱粒していく人、黒大豆の株は白大豆の株よりも大きいため脱粒機に株が詰まらないように二つか三つほどに裂いて脱粒する人に渡していく人、機械から出てきた莢たちの中から黒豆が残っていないか見ながら選別していく人、株を裂く人の近くまで黒大豆の株を運んできたり飛び散った莢や茎などを箒や熊手で集めて周りを随時綺麗にしたりとオールマイティーに動く人の四人です。

■役割をこなす楽しさ

 一つひとつの役割がどれも重要で、四人が同時にそれぞれの役割をしながらも、全員が同じスピードで責任感を持って作業することがポイントだと私は感じました。主に私は株を裂く役割やオールマイティーに動く役割をしたのですが、どの役割もそれぞれの楽しさがありすごくやり甲斐がありました。株を裂く役割では、脱粒する人の手が止まらないようにタイミングを合わせながら黒大豆の株を渡していきます。

 一度にたくさん渡しすぎても脱粒する人が作業しにくいので丁度良い量はどれくらいなのか考えたり、株を渡すときの向きも脱粒する人がやりやすいように気をつけたりと、シンプルな役割に見えてすごく重要な役割だなと感じました。黒豆の枝はすごく頑丈で、裂くのには結構腕力を使います。ずっと株を裂いているとだんだんと腕が疲れてくるのですが、脱粒をしているやよいちゃんがいつも笑顔で黒豆の枝を受け取ってくれたため時間の限り枝を裂いて渡し続けることができました。

 他の役割をしているみんなも笑顔を向けてくれて、みんなの笑顔を見るたびに力がみなぎってきて本当に嬉しかったです。脱粒機に入れた黒豆の株はあっという間に枝と空っぽの莢だけになって機械の排出口から出てきて、黒豆は豆だけになってセットしたコンバイン袋の中に入っていきます。

 その光景を見たときは衝撃的で、脱粒機って本当にすごいと思いました。それと同時に、脱粒機ができる前の時代の農家の方たちは脱粒作業をすべて人力で行っていて、改めて今私たちが機械の力を使えていることが当たり前のことではなく、ありがたいことだと感じました。

 回数を重ねるごとにだんだんとコツを掴めてきて、作業スピードも上がっていきました。作業中はみんなの気持ちが一体になっているのを感じ、脱粒メンバーのみんなと一緒に作業できた時間がとても楽しかったです。

新たなエンジンを搭載し、さらに効率アップ!

 その後、お父さんが脱粒機のエンジンを新しいものに取り替えてくださってエンジンが一度で確実に始動するようになり、最近では更に脱粒作業がしやすくなりました。まだ脱粒できていない黒大豆の株もあるため、これからも効率良く脱粒作業が進められるようにみんなと一緒に頑張っていきたいです。