「版画の中の世界」 ななほ

2月21日 日曜日

「抜いて~、ダ・イ・コ・ン!」
 昨夜、まちちゃんが放送で、「明日の朝、ダイコン引っこ抜き大会を行いたいと思います。もしダイコン抜きたいなという人がいたら、7時半に崖崩れ畑に来てもらえたら嬉しいです」と話してくれて、(これは何としても、行きたい!)と思いました。
 
 そして迎えた今朝、ダイコン担当のまちちゃんとなつきちゃんを中心に、子供組のみんなやよしみちゃん、のえちゃんなどが集まり、収穫からネット回収まで終わらせることができて達成感を感じました。ダイコンは200本近くあり、(こんなに一気に抜いて、大丈夫なんだろうか?)とも思ったのですが、昨夜のCチームの集まりで、「明日に全収穫をして、次の野菜にバトンタッチする」と教えてもらい、次の野菜が楽しみになりました。

 畑にダイコンが無くなってしまったのは少し寂しかったのですが、また大根おろしとか炒め物とか、ダイコンを頂けるのが楽しみです。久しぶりに朝に作業すると、手がかじかんで、とても寒かったのですが、ネットもキラキラしていたり、ビニールは凍っていたので全て干して、作業がスムーズに進んで達成感を感じました。

 また午前中は、Aチームさんのヘルプで水菜と小松菜の収穫をさせていただき、最近はCチーム以外の野菜の収穫に入ることが多く、たくさんの野菜を収穫させて頂けて嬉しいです。小松菜も水菜も虫食いが無く、色が濃くて収穫していても嬉しくなりました。その後もみんなで嫁入りをしたり、大根を洗ったり、最後は崖崩れ畑の畝崩しも終わらせることができて、みんなで協力して進めていくのが楽しかったです。

 卒業生のりなちゃんも帰って来てくれて、変わらない笑顔が嬉しかったです。3月で看護学校も卒業し、看護師さんとして社会に出ていくりなちゃんが綺麗で、希望だなと思いました。私もりなちゃんのようになのはなの気持ちで、なのはなの価値観を広げていけるようになりたいです。一緒に作業をさせて頂けた時間も嬉しくて、りなちゃんと過ごせて私も明るい気持ちになりました。

・新しい世界

 午後から、あゆちゃんやりゅうさん、何人かの人と、絵や版画、書道の展覧会に行かせて頂きました。いつもアコーステックギターを教えてくださっている、藤井先生の作品を見させて頂くことができて嬉しかったです。
 洋画、日本画、水墨画、版画、書道などたくさんの作品があり、どの作品もとても美しく素敵でした。1つ1つ、絵の中の世界が目の前に広がるようでした。

 その中で『警告’21』という題の作品は印象に残ったし、昨日に展覧会に行ったみんなが話していた『深海魚会議』も鮮やかで、賑やかで素敵でした。また、日本画では蕗の薹を描かれている方が居て、その絵を見ていると自然と心が穏やかになり、ずっと見ていたくなるような安心感がありました。波や菊の絵など、他にも1つの物を色々な視点から描かれていて、今まで知っていた物から新しい世界が見えてくるようでした。

 そして、藤井先生の作品は色の入った版画でした。『一輪』という題の版画は、黄色や青などたくさんの色で刷られていました。藤井先生が版画を作る工程について話して下さいました。そのお話を聞かせて頂いて、だからこんなにも深い色や雰囲気が出るんだなと思ったし、背景の黄色がとても素敵だなと思いました。

 また、『無我』という作品は何種類もの青で刷られているのですが、座禅をクローズアップした、手の部分が大々的に描かれていて、その作品を見ると安心しました。どこかで会った事のあるような手に感じるような、青いのに心か温かくなるような気持ち、藤井先生の優しさや穏やかさがそのまま映し出されているような作品で、とても素敵でした。

 『赤い実』という南天も黄色とピンクによるぼかしがとても綺麗で、柔らかく、素敵で、こんなに素敵な作品を作ることができる藤井先生が本当にすごいなと思いました。私も、書道や水墨画、版画をしたくなってしまって、心が動かされたり、新しい世界を見させて頂けて、その時間がとても嬉しかったです。

 藤井先生の優しい笑顔や、話し声に私も安心して、また火曜日にお会いできるのが楽しみで、ギターも版画もできる藤井先生が素敵だなと思いました。

・さぶと涙雨

 今、山本周五郎さんの『さぶ』と、高田郁さんの『晴れときどき涙雨』を読んでいます。
 『さぶ』はまだ半分ほどなのですが、さぶと栄二の生きにくさと私たちの過去の生きにくさ、そして今の時代の生きにくさに共通するところがあり、私も同じ気持ちで戦っている気持ちになりました。誰からも理解されない生きにくさ、苦しさ。矛盾の中で生きる苦しさ。嘘と欲に溢れた世界でどう生きていくのか、その生きにくさは今の世界にも通じるし、変えていかなければならないと思いました。

 また、『晴ときどき涙雨』は2回目なのですが、やっぱり感動して、共感して、前を向いて生きていくんだと思えます。原因の分からない、理由の分からない生きにくさに苦しめられて、傷ついていく子供がいて、それを平気で見て見ぬふりをする大人、友達がいて、その中で真面目によく生きたいと思うのは難しいことになっています。でも、その中で私たちはこれから、なのはなの子として、利他心の価値観を広げていくんだと思うと、今生きにくさを抱えている人に少しでも共感することができて、理解することができて、そう思うともっとちゃんと生きたいと思いました。

 誰かと支え合って、助け合いながら生きていく。誰かに偏りすぎず、初めて会う人、他人の人と助け、助けられる関係を広げていく。『晴ときどき涙雨』を読んでいると、私も優しい気持ちになって、温かい気持ちになって、もっと深く生きていきたいと思いました。