「展覧会」 りんね

2月20日

*展覧会

 アコースティックギター教室を教えに来てくださっている、藤井さんの版画が展示される展覧会へ、午後、行かせてもらいました。
 去年のことでしたが、藤井さんが、製作中の色付け前の版画の写真を見せてくださったことがありました。山ぶどうの版画でした。繊細で、この世のものとは思えないらい美しかったです。「これを2月の展示会までに完成させんと」と藤井さんが、とても嬉しそうに版画のことをお話してくださりました。私も、藤井さんの表現している世界を少し共有させてもらった気がして、とても嬉しくなりました。

 また、なのはなのお客様玄関には、藤井さんの葵の花の版画が飾られてあります。深い藍色の背景に真っ白な花が浮かび、はっとするほど美しくて、上品です。頂いた年賀状にも藤井さんの版画が印刷されていて、一枚一枚が、宝物です。

 だから、今回お父さんお母さんと、十何人かのみんなと一緒に、展覧会へ行くことができて、本当に嬉しかったです。お母さんは黒い上品な服に、白と藍色の花柄のスカーフと、灰色の真珠のネックレスとイヤリングをされていました。いつもお母さんは美しいのですが、会場へ行くと、暗い展覧会場に本当によく似あっていて、素敵でした。

 久しぶりになのはなの外に出ると、緊張しました。津山のお店の4階へ着くと、目の前が会場となっていて、藤井さんの姿がありました。笑顔を向けていただいて、嬉しさでいっぱいになりました。藤井さんから、一人ひとりパンフレットを渡していただきました。

 会場の方々も、なのはなのみんなが来たことをとても喜んでくださり、嬉しかったです。

 会場には、水墨画、日本画、洋画、版画、書と、13人の作家さんの多岐にわたる作品が展示されていました。黒い室内で、一つひとつの作品がスポットライトで照らされていて、洗練された会場でした。

 一周をぐるりと回る最後のほうに、藤井さんの作品がありました。『一輪』という蓮の花の版画、『無我』という座禅を組んだ手の版画、『赤い実』という南天の版画でした。

 『無我』は、ブルーと、黒と、グリーンを混ぜた深い藍色一色の、濃淡だけで表現されていました。僧衣の上で組まれた両手と、藍色の濃淡だけで、こんなに優しさを表現できるのだろうか、というほど、その手の表情から、藤井さんの優しさを感じました。

 『一輪』は、藤井さんのお庭の、メダカを飼っている壺で、4年前に植え、初めて咲いた一輪の蓮の花が摺られた版画でした。

 『赤い実』は、淡い色の油絵具の上に、水彩で緑の葉と、朱色の実が重ねられて、とても優しい一枚でした。

 3枚の作品を見ると、藤井さんの純粋な優しさと、潔い美しさをひしと感じて、心が暖かくなりました。藤井さんから、作品の説明もしていただき、とても嬉しかったです。

 ほかの作家さんの作品からも、日本的な優しさをたくさん感じました。墨で描かれた山々の中央で、山桜だけに優しい薄桃色がのせられた水墨画が、印象的でした。

 今日は藤井さんたちの展覧会に行くことができて、とても嬉しかったです。いつかまた、藤井さんに版画を教われる機会などあれば、嬉しいなと思います。

 アコースティックギターで、藤井さんに教えていただきながら、優しい気持ちを表現できることも、とても幸せだと改めて思いました。