「藤井さんの版画」 えりさ

2月20日

 今日は暖かい、穏やかな1日でした。畑に行く道中の地面に咲く青い宝石のようなオオイヌノフグリを見ると、春を感じます。

 午前中は待ちかねの味噌玉作りに入らせてもらいました。ついに食事の席で聞いていた麹の「若菜ちゃん」に会えて嬉しかったです。上品なクリーム色の若菜ちゃんをパラパラと麹箱からかき落とすと、きのこのような、ほんのりまろやかな香りがしました。麹のパラパラ、フカフカした手触りが最高に気持ちよかったです。
 
 若菜ちゃんに塩を加えた後、ミートチョッパーで細かく崩した白大豆と混ぜ合わせました。麹と大豆が出会う瞬間、みんなは「結婚だ!」と言っていたのが面白かったです。麹と大豆をよくかき混ぜ、玉にし、空気を抜きました。巨大な味噌玉や、おにぎり形、キューブ形の味噌玉も作る人がいました。
 
 一通り玉ができると全部たるに入れ、さらに空気を抜くように押しつぶしました。たるがいっぱいになると、最後はおまじないのように表面に塩をまぶし、蓋をしめる。みんなでたるを囲んで、美味しくなるようにと願いを込めながらお味噌を見送りするした時間がとても暖かかったです。また半年後の天地返しが楽しみです。

 
 午前の後半は収穫と嫁入りに入らせてもらいました。私はしなこちゃんと、なおとさんと、小松菜と水菜の収穫をしました。小松菜の収穫に入るたびに思うのですが、崖崩れハウス前畑の小松菜はどの株も見とれてしまうくらい本当に美しいです。濃い緑の葉はピンと立っていて、艶やかです。やよいちゃんによると、褒められて育った子達です。良く手入れされると元気になる野菜の素直さは本当に可愛いなと思います。
 
 葉物野菜の小松菜と水菜は1株だとかなり軽いけれど、何十株もぎゅうぎゅうに詰まったコンテナはとても重いです。あせばみながら小松菜でずっしり重くなったコンテナを運んで、とても幸せで豊かな気持ちになりました。
 
 農産倉庫前には他に、白菜、ほうれん草、セロリ、アスパラ菜、大根、春菊、ブロッコリーがありました。2月になってもこんなにたくさんの野菜で溢れる農産倉庫を見ると、やっぱりなのはなファミリーのみんなの力は本当にすごいなと思います。

 午後は藤井先生が作られた版画が展示されている展覧会に行かせていただきました。会場に到着すると藤井さんが本当に嬉しそうにしてくださって、自分も嬉しかったです。
 
 展示会では日本画、洋画、書、版画など、様々な作品が並んでいました。淡い色をした上品なお花の絵や、迫力満点の深い青の大波の絵、農家の家の前の風景の絵、色とりどりの『深海魚会議』の絵、などいろんなモチーフの作品がありました。
 
 中で自分に特に印象を残った絵は『警告’21』というとてもシュールだけれど魅力的な絵でした。船が沈んでいる海の上に、この前なつみちゃんとみつきちゃんが見つけたカリンのような植物がドンっと乗っていて、カリンの中には燃えている街の風景がありました。不思議だけれどインパクトが強い、魅力的な絵を見ると自分も絵を描きたくなりました。
 
 版画は黒白というイメージがあったけれど、藤井さんの版画は本当に美しい色がついていました。『一輪』という作品は深い青緑色の水がめに入ったスイレンの絵でした。一輪の淡い白色のスイレンが、水の入ったかめの中で咲いた小な奇跡を描く本当に繊細で美しい絵でした。
 
『無我』という作品は、座禅を組む人の手を描いていました。青一色を使った絵なのですが、手の位置によって色が薄くかったり、濃くなっていました。手のシワや影が本当に綺麗に描かれていて、ずっと眺めていたくなるような奥深い絵でした。藤井さんの優しさが伝わる藤井さんの版画を見て、たくさんパワーをもらいました。改めて、毎週藤井さんにギターを教えていただけることが嬉しいなと思います。また来週先生とお会いするのが楽しみです。

 みんなと展覧会に行くことができて本当にありがたかったです。明日も暖かいみたいで、みんなと過ごせる週末を楽しみながら自分ができること精一杯頑張ります。