【2月号③】「たくさんの喜びとたくさんの幸せ ―― 成人式をお祝いして ――」ちさ

 赤と白、水色と白のお揃いのアオザイを着たみつきちゃんとサリーちゃんが、トランプの世界で笑うチャーミングな姿。オレンジ色のドレスを着たみつきちゃん。ハワイアンなワンピースを着て暖かな笑顔を見せるサリーちゃんの姿。かわいくて、きれいで、美しくて、かわいくて、何か気の利いたことをと思うけれども、口を開けばそればかりが漏れてしまったものでした。

 二十歳だけの、今だけのみつきちゃんサリーちゃんをフォトムービーとして納めたい。そう私たちフォトムービーチームは動き始めました。

■お互い様の関係

 お父さんとお母さんが教えれくれる〝お互い様の関係〟とはどういうことなのか、みんなと成人式に向けてみんなと時間を共に過ごす中で大きな収穫がありました。ヘアメイクをしたり、セッティングや、ライト係、盛り上げ——。写真館で行うようなサービスを提供する側、一見そんな風に思うこともできるけれど、反対に自分の方こそたくさんの幸せをもらいました。

 チームが結成した初日。撮影したいコンセプトを決めて衣装選びを行いました。衣装部屋へ行くと、普段はあまり出番のないたくさんのドレスたちが、いらっしゃいませとでもいうかのようにキラキラさせて待っていました。

 みんなと考えたコンセプトを意識しつつも、

「これ着てみたい」

 というみつきちゃんやサリーちゃんの声や、

「これ似合いそう!」

「これはどう?」

 と次から次へとみんなが衣装を持ってくるような始末。まとまりなんてなかったけれど、ただ二人のことが大好きな気持ちだけがあふれていて、それでいっぱいで、その空気が何よりも暖かかったです。

 二人のことを思ってドレスを見たり、合わせてみたり、来てみた衣装がぴうったりで、「これ好き」と鏡を見て嬉しそうに笑うに人の姿を見ると、この上なく心が満たされました。

成人式前にフォトムービーチームを結成し、成人の2人の写真や動画を撮影しました

 そして待ちに待った撮影の日。朝からワクワクして、私までいつもよりもキュッと髪を結わえてしまいました。今日の舞台は、二十歳の二人のなかにある、チャーミングな一面を写真に収めようと、トランプの世界を作りました。

 おそろいの衣装に、お揃いの二つ結びのお団子ヘア。まずはヘアメイクです。みつきちゃんのショートヘアさえも、ヘアアイロンなどをつかって、あっという間にかわいらしいお団子してしまうまよちゃんの技は神業でした。

「こんなに短いのにお団子できるなんて思わなかった」

 と嬉しそうに、新鮮なヘアスタイルに少し照れくさそうに、だけどキラキラした瞳でそういうみつ

 

きちゃんの姿を見ると、本当にうれしい気持ちになりました。

 自分からトランプが噴出しているような不思議な一枚。

背景や衣装を作り込んだ面白いコンセプトの写真も撮影しました

 レンガを打ち破っているようなパワフルな一枚。二人でトランプになったように撮った一枚。どの写真も欲しいくらいにかわいらしかったです。

 脚立を使って上からとってみたり、美しい写真を求めるかにちゃんや、緊張している二人をあたたかなユーモアで和ませるまちちゃんやまよちゃん。美しいあまりに近くで見たくなって、写真に自分が入ってしまうくらいに近づいてしまうりなちゃんやななほちゃん。メンバーみんなが、二人を思う気持ちでいっぱいで、それぞれが二人を思ってできることを利他心だけで動いている空間は、とてもやさしかったです。

 私はカメラの知識があるわけでもないし、ライトの知識があるわけでも、ヘアメイクの技術があるわけでも、何でもないです。だけど、みんなの中にいるとそれでもいいんだと思えました。ただ、大好きな気持ちでいるだけで、その場の空気を和ませることができ、ただそうやっているだけでも十分であること、利他心であることをみんなの姿から感じました。優しい気持ちであふれたその空間はとても居心地がよかったです。

 外で撮影することもありました。

撮影隊、風から振り袖姿の2人を守ります

 風の強い中での撮影となり、思うように撮れなかった部分もあるけれど、できるだけ風をよけようと、銀マットを使って自分たちで風よけをしてみたり、二人の手をあっためあったり、そういう一体感の中にいられてとてもうれしかったです。

 フォトムービー作成を通して、幸せとは人と人との間にあることを改めて実感しました。二人がうれしそうなこと、楽しそうなこと、そのことにすごく私もうれしくなり、その気持ちを分けてもらいました。

お父さんがカメラマンに!

■みんなとの間に作った幸せ

 二人のためならどんなに思いライトだって、どんなことだってやれると思いました。

 そして二人が美しく輝くと、嬉しそうだと、またうれしくなりました。それから、二人のため、というより、衣装を選ぶことそのものが楽しくて、銀マットで風を受けることそのものが楽しかったと思いました。

会場の飾りつけはみんなで手作りしました

 作業効率いいこと、作業がうまくいくこと。それが楽しくて、それが大事なんかじゃない。原点にある、幸せとはなんなのか、それを再確認した時間だったと思いました。人が幸せになれることに力を尽くして、そして相手が幸せだと、自分も幸せになれる。

 うっかりするとせかせかとして見えなくなってしまう幸せの原点にもう一度みんなと返ることができました。どんなときもそれを忘れてはならないと思いました。成人式に向かってみんなと過ごした時間がとても大切でうれしかったです。