【新春号⑰】「約二万株のタマネギを植え付けて」さき

 タマネギの植え付けは、なのはなの一大イベントの一つです。毎年約二万株ほどのタマネギを作っています。今年植えるのは、淡路島が産地の品種で、貯蔵性のよい品種です。タマネギの引っ越し先は、岩見田のおじいちゃんの畑。

 淡路島の土のように、サラサラでタマネギにぴったりな畑だと思いました。当日までに、畝立てとマルチ張りをしてすぐに植えられる準備をしました。

 私は初めて、タマネギの植え付けにあたり段取りを立てたのですが、タマネギのスケールの大きさを理解しておらず、考えがまとまらないまま植え付けを迎えていろんな問題が生じました。そんなとき、まえちゃんは間違っていたことも、こうしたほうがいいということもすべて私にぶつけてくれました。

「きゅうりと同じような考えでは、タマネギのような大規模な野菜だと全部がだめになってしまう。だから慎重に計画立ててやらなくてはならない」

 という言葉を聞いて、本当にそうだと思いました。行動が先走って考えが浅はかだったことに気づきました。今回のことで改めて畝を立てるにも、マルチを張るにも綿密な計画立てをしなければならないと思いました。このことをまえちゃんに教えてもらわなければきっと私は間違い続けていただろう。そう思うと、リーダーのあるべき姿を教えてもらえることがありがたくて嬉しかったです。

 植え付け前はいろいろとありましたが、気を取り直して当日へ。例年とは違い、今回は山小屋ということで全員ではなく二十二人で行ないました。朝からあゆちゃんやりゅうさんたちが握ってくれたおにぎりをもって、

ピクニックに行くような天候のなか現地へ向かいました。

 まえちゃん指揮のもと、さっそく植え付けに入ります。私はりゅうさんと一日ペアになって行動しました。二万株あるため、一人約千本は植えることになります。タマネギの苗は、少し小さめでしたがとても青々としたきれいな苗で嬉しかったです。おじいちゃんの畑は本当にサラサラで、この土だとタマネギもよく育ちそうだと思いました。

 私はタマネギの植え付けがとても好きなので、やり始めると夢中なってできて楽しかったです。植え付けは初めてだというりゅうさんも、コツをつかんだといってとても速く植えていて、私も自然と手が速くなっていきました。

 二時間ほどで、一枚目の畑が終わりみんなで昼食をいただきました。そして午後からは、道の角畑へ。今度は畑の三分の二くらいまででしたが、予想よりも早く終わり四時には全部の植え付けが終わりました。

 植え付けと同時で、のりよちゃんとなおとさんが水やりをしてくれていて、私たちは燻炭まきをしました。燻炭は、地温を上げてくれてタマネギを寒さから守る目的があります。

 人間でいうカイロのようなものです。マルチの穴にピンポイントで入れるのは難しかったけど、燻炭入りのテミをペアの人と片手ずつで持ってやるのがなにかの種目のようで楽しかったです。

 最後には全員でジョーロでの水やり。ホースでやることが多くなっていたので、懐かしい感じがして嬉しかったです。これで植え付けが完了し、五時前には古吉野へ帰ることができました。タマネギの植え付けは、壮大だけど作業自体は繊細でやりがいのある作業でした。

 みんなで畑でお弁当を食べたり、りゅうさんとお話しできたり、夕日を見たりととても幸せで楽しかったです。また、学ぶことがたくさんあって、今後の作業での改善点が見つかり、ためになりました。次にタマネギの植え付けをやるときは、先を見据えて行動したいです。約二万株が大きく立派な淡路島のタマネギのようになることを願ってこれからも手入れしていきたいと思います。