【12月号⑲】「梅の木の優しさに包まれて ―― 梅の冬剪定 ――」 れいこ

 梅の木の剪定をあんなちゃんに教えてもらいました。
 会場は高台で見晴らしのいい梅林畑です。
 木の未来を育てる大切な、剪定作業を教えてもらえることがとても嬉しくて、ワクワクしました。

 あんなちゃんが果樹の剪定の目的や基本的なルールから、丁寧に説明してくれました。
 剪定の大きな目的は、日当たりを良くすること、風通しをよくすることです。
 大きな視点で全体像をみて、木の内側に空間を作るように、考えます。

 初めに、内側に向かって伸びる枝を整えていきました。
 あんなちゃんがノコギリを使う動作が、とてもしなやかで美しくて、そして木に優しかったです。
 日当たりを良くすると言っても、内向枝だから全て切って良いわけではありません。幹には日陰を作ってあげたほうが、優しいのです。そして、花芽や葉芽があるのなら、来年の結果枝として、残す選択肢もあります。
 徒長枝は、三分の一の長さで切り戻して、さらに側枝を伸ばさせるという方法もありました。

 一本の枝を切ることでも、梅の未来が大きく変わるかもしれないと思うとドキドキして、あるべき理想形をイメージするのは、難しくもあり、とても面白くもありました。

 今はまだ米粒よりも小さいような、葉芽や花芽を見つけて、愛おしい気持ちになりました。

 

 

 二回目の講習会の時には、その小さな芽から、くるんと巻いた名残のある新しい葉が出ていました。今まで当たり前に、木に葉っぱがついているように思っていたけれど、一枚一枚こんな風に生まれていたのだなと初めて知りました。

 枝の先端の剪定は、重要だといいます。
 斜面や隣の木と、ぶつからないかも考えて、いろんなことに気を配って、枝を切っていきます。
 切り口は、そのすぐ下にある芽の角度を考慮して、小さな視点と大きな視点を行き来するのは難しいなと思いました。

 幼木を三本に仕立てる大切な過程も、教えてもらいました。
 まず、三本の主枝を選んだら、それを育てるために必要な枝と、そうではない枝という視点で剪定していきます。
 主枝が最もよい角度で広がっていくように、誘引の仕方も教えてもらいました。
 三百六十度を三等分にした理想の角度に近づくように、杭を打って、誘引しました。
 一年くらいじっくりかけて、枝の方向を修正していきます。

 

 

 あんなちゃんが、木の博士みたいにたくさんのことを教えてくれて、本当にかっこよかったです。
 大きな木のそばにいると、包まれるような安心感があって、夢中になって剪定していました。
 この春は、そしてこれからも、きっと多くの梅の実をつけてくれたらいいなと思いました。