「仲間」 のん

12月20日

○合格発表
 11月後半くらいからうっすらこの日が近づいてくるのを感じていました。12月に入って、不安な気持ちを見ないようにして過ごしてきました。官報で合格発表があった18日から1日経って昨日、税理士試験の簿記論と財務諸表論の結果の通知が届きました。

 昨日の夕方、私の名前が書かれた封筒を、バンドの音だしを見終えたお父さんのところに持って行きました。「もうそろそろだと思ってたんだ」とお父さんは笑顔で言ってくださいました。

 校長室に入って、「僕が封を切るからお前が開きな」とお父さんが言ってくださって、封を切った封筒を持って、お母さんが来てくださるのを待って、通知を開きました。最初どこを見ていいのか分からなかったのですが、全科目名が並ぶ欄の簿記論と財務諸表論の下のところに、ほかの文字と変わらない小さな文字で、「合格令2」と書かれていました。
 
 合格したっていうことなんだろうか、とちょっと疑問符が残った状態で数秒固まっていると、お父さんが「合格だ」と仰って、やっと本当に合格なんだ、と思えました。ふっと緊張の糸が静かに切れました。私より私のことを喜んでもらっている気がして、本当に嬉しかったです。

 お父さんが放送で合格を報告してくださったとき、リビングにいたみんなの歓声が聞こえて、それがまたすごく嬉しくて、そのまま朝食当番にダッシュで行くと、すれ違うみんなが笑顔で、「おめでとう!!」と言ってくれて、台所のドアを開けると、目の前にいたなるちゃんやなっちゃんやりゅうさんやそこにいたみんなが、「おめでとう!!」って拍手で迎えてくれて、嬉しいけど恥ずかしくて、本当に幸せ者だ、と思いました。

 食事の席でもみんなにたくさんお祝いしてもらって、こんなにたくさんの人にお祝いしてもらえる受験生きっとほかにいないと思いました。いいニュースを運んでくることができて本当によかったです。

 お母さんが、「のんはみんなのお陰で合格したと思っていると思います」と言ってくださったことがすごく心に残っていて、夜寝るとき布団のなかでそのことをずっと考えていました。

 合格率が約10パーセントの試験で合格することを信じて勉強し続けることができたのは、なおちゃん、たかこちゃん、さやねちゃんたちが先陣切って勉強して、その道を開いてくれたからです。目の前にそれを実現した人がいてくれることで、自分もできるかもしれない、と思わせてもらいました。

 そう思ったら、勉強だけでなく、フルマラソンでもダンスでもなんでもそうだと思いました。なのはなに来る前の自分がフルマラソンを走りきれるなんて思いもしなかったけれど、みんなができるよって言ってくれたから自分もできると思えました。ダンスだって目の前に出来る人がいるから、その人に引っ張ってもらって自分ももっともっと、と思えました。

 先輩たちに引っ張り上げてもらって、今の自分がいます。そして自分も誰かをそうやって引っ張っていくんだと思います。なのはな全体として考えたら、誰かが前に進んだら、なのはな全体は前に進むことが出来ます。私の合格が、なのはな全体のプラスになる。仲間ってそういうことなんだ、と思いました。

 私はずっと、チームメイトっていうのは、私が成功したら足を引っ張ろうとして、私が失敗したら責めて馬鹿にしてくるものだと思っていました。大人っていうのは、私が成功したら褒めて近寄ってきて、失敗したら手のひら返して離れていくものだと思って今した。ずっと1人で、いい成績をとって、足を引っ張ろうとしてくる手を蹴散らして、独りで闘って自分だけを守ってきました。

 でも今日、思いました。私はなのはなの先輩たち、ボーイングの先輩たちに引っぱってもらって、周りのみんなに支えてもらって、今こうしてここにいる。私が闘った成果でみんなを守ることができる。私が駄目なときは誰かがカバーしてくれる。私の成果を本当に喜んでくれる。みんなの成果は私を引っ張ってくれる。これが仲間か、と。そう思ったら涙が出てきました。こんな風に思える日がくると思っていませんでした。守りたい仲間がいる、そう思ったらまだまだ頑張れる気がしたし、なんで勉強するのか、なんで笑顔で踊るのか、その答えが固まったように感じました。

 消灯前にはボーイングチームの先輩たちと集まってお祝いしてもらえて、こころも体もぽかぽかの状態で眠ることができました。本当に幸せな日でした。来年もこんな日が来るよう、また1年頑張ります。ありがとうございました。