12月20日(日)「気持ちを、前へ。思い描いたものを、前へ――クリスマス会・NHFのど自慢大会」

12月20日のなのはな

 雪のちらつく、寒い、寒い朝。
 この日は、クリスマス会兼、NHF(なのはなファミリー)のど自慢大会当日です。
 NHFのど自慢大会は、来年のなのはなファミリーの音楽活動に向けたオーディションを兼ねています。
 13組のバンドやアンサンブルが、オーディションに向けて、新しいチームを組んで、作曲や楽器の練習を積み重ねてきました。
 午後からの本番に備えて、午前中は最終の音出しや調整をしたり、チームの人たちと衣装やヘアメイクをセットして、準備を万全にしました。

 

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 昼食は、あゆちゃん、りゅうさんと、台所の担当の人たちが用意してくれたクリスマスのスペシャルメニューでした。
 手作りのハンバーガー、チーズマカロニ、塩糀レタスサラダ、柚のコンポートにあんことクリームを添えたデザート。
 あゆちゃんたちが作ってくれたハンバーガーを頬ばって、豪華な食事に、幸せな気持ちで心満たされました。

 

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〈昼食はスペシャルプレートでした!〉

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〈午後2時20分、会の幕が開きました〉

 

 NHFのど自慢大会は、司会進行役のトナカイのなおちゃん、サンタクロースのまゆこちゃんの2人が歌う、『サンタが町にやってくる』の替え歌とダンスで、明るく賑やかにはじまりました。
 ゲストには、盛男おじいちゃん、永禮さんが来てくださって、りゅうさん、たかこちゃんも、みんなの演奏を応援してくれました。

 

 

 1曲目は、さくらちゃん、ひなのちゃん、りんねちゃんのかわいらしい3人組、「脱フワガールズ」による、オリジナルの新曲『脱いで』です。
 お父さんがこの3人のために書いた歌詞に、メンバーの3人が曲をつけて、キーボード、ギター、コンガの演奏で歌いました。

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「脱いで フワフワ 脱いで モコモコ うさぎの 毛皮
 こんなんじゃないわ 本当の私は」
 子供の私、さようなら。大人の私、こんにちは。
 私たちは、毛皮を脱いでもぽっかぽか。
 明るく、透き通るような真っ直ぐなボーカルの声と、柔らかな旋律がほのかにいつまでも、心に残りました。

 

 2曲目は、『ハイ・ホープス(高い希望)』です。
 アコースティックギターの柔らかい音色と、高い声の歌に、「自分達はこの世に果たすべき役割がある」という使命感の気持ちが込められていました。

 

 3曲目は、「7ミリ」というチーム名の、ななほちゃん、なつみちゃん、りなちゃん、みつきちゃんによる『月光』です。
 「7ミリ」は、メンバー全員の名前を一字ずつとったチーム名です。年齢の若いメンバーが揃っているのですが、大人っぽい魅力的な黒い衣装に身を包んで、完成度の高い演奏と歌を聴かせてくれました。

 4曲目は、なおとさん、かにちゃん、みかちゃんの3人のバンド演奏で、なおとさん作詞作曲の『ここから』です。
 迫力あるエレキギターとベース、ドラムの前奏からはじまって、ボーカルのなおとさんが、ここからはじまる、なおとさん自身のことを、格好良いメロディーに乗せて歌います。
 希望のある、前向きな内容の歌と、3人の格好良いパフォーマンスに、みんなからの拍手喝采と、お父さんの鐘の音が鳴りました。

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〈「7ミリ」チームによる『月光』〉

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〈なおとさんのオリジナル曲には歌だけでなくギターソロも織り込まれていました〉

 

 

 5曲目は、やすよちゃん、ちさとちゃんのフルートのデュエットで『ロード・オブ・ザ・リング』のメドレー曲です。
 フルート2本の優しく可憐な音色と、2人の演奏する姿に、心癒されました。

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 6曲目は、のりよちゃん、ひろちゃん、どれみちゃん、みかちゃんのチーム「なのX」による、『ジュピター』です。
 なのXという宇宙人が出てくるおもしろい寸劇からはじまって、『ジュピター』の厳かなふくよかなメロディーに、体育館が包まれました。

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 前半最後のチーム、「音のヒカリ」は、8人のメンバーによるバンド演奏とコーラスで、『プリズナー・オブ・ラブ』を聴かせてくれました。
 ボーカルのつきちゃんが堂々と歌う姿、艶やかな歌声に引き込まれました。
 普段はバンドでサックスを演奏しているさとみちゃんが叩くドラムや、えみちゃんがはじめて披露するベースの演奏も、とても新鮮で、素敵でした。

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 後半はじめのチームは、えつこちゃん率いるトロンボーンアンサンブル「ヘルメス」で『ルーマニア民俗舞曲』です。
 チーム名のヘルメスは旅の守護神の意味。
 自分にはなにか生まれてきた役割があるのではないかと、使命を果たすために旅をしている、旅人の重い足取りや、目的地までの果てしない道のりを、一歩一歩、諦めずに旅を続ける様子を、トロンボーンの重厚感ある音色で表現しました。

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 メンバーのなかには、トロンボーンをはじめてまだ1か月の人もいました。
 昨日のリハーサルでお父さんから教えてもらったことを練習して、昨日よりもタンギングができているように聞こえたと、好評してもらいました。
 トロンボーンアンサンブルは、今回は『ルーマニア民俗舞曲』から1曲目のみを演奏したのですが、今後はレパートリーを増やしていきたいと思っています。
 えつこちゃんを中心に、すごく技術が上手でなくても、心意気の伝わるような演奏、次につながる演奏をチームの人たちとできたことが、誇らしくて、嬉しかったです。

 

 9番目は、ゆいちゃんがオリジナル曲2曲を演奏しました。
 1曲目の『ネロ』は、お父さんが作詞してゆいちゃんが作曲した曲です。
 はじめに1番をもらって、詞に衝撃を受けた。
 お父さんが作ってくれたこの詞を歌って、私は必ず、階段を上る、依存を完全にきる。
 ゆいちゃんにとって、お父さんがゆいちゃんのために書いてくれた『ネロ』は宝物で、この曲を歌いながら自立に向かっていく。
 そう、ゆいちゃんのMCで語られました。
 歌詞に向き合い、メロディーを考えることが、自分と逃げずに向き合い、前に進むきっかけになりました。

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 フラメンコギターに乗せ、訴えるように歌うゆいちゃんの声が朗々と響きます。
 そして2曲目は、ゆいちゃん作詞作曲の『てのひら』。仲間への気持ちを、なのはなで見た情景とともに語ってくれる、美しく愛しい歌でした。

 

 10番目はみくちゃんチームによる『罪 -sin-』。
 以前、お父さんが渡してくれた歌詞をずっと大切に持っていて、いつかこの曲を形にしたいと思っていた、それが今回のクリスマス会で実現しました。多くの変遷を経て、本番前日に完成した曲が披露され、煌びやかなドレスを着たのんちゃんの歌声に力が湧きました。

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 11番目は「フリー・バード」チームのバンド演奏とコーラスによる、『バード・セット・フリー』です。
 1週間前の音出しから別のチームのように進化したとお父さんが話してくれた、力強い歌声とハーモニーを聴かせてくれました。

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 メインボーカルはさきちゃんです。
 この空の下で同じように傷付き、苦しんでいる人がいる。まだ見ぬ仲間がいる。まだ見ぬ誰かに届けたい。届くまで歌い続ける。
 さきちゃんと、バンドのメンバーの思いが、ひしひしと伝わってきました。
 さきちゃんがなのはなで立ち直り、回復してきた姿が思い浮かんで、涙が出るねと、演奏後、お母さんが話してくれました。

 

 12番目、かにちゃん、おぐちゃん、さやちゃんの3台のドラムアンサンブル『ファースト・フライト』です。
 3機の飛行機が、青空を切って飛びたつ瞬間が脳裏に浮かび、胸がスカッとするような演奏でした。

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 13番目、最後のチームは「袋小路突破隊」。
 曲はお父さんが作詞して、メンバーとあゆちゃんとでメロディーを考えたオリジナル曲、『行き止まり』です。

 孤独に落ちては、モラルを失い、病気に逃げて、たった1つのプライドさえも……
「落として、きたよーーー!」
 ほしちゃんとまえちゃんが叫び、赤と青のドラム缶を激しく叩きます。
 メンバー全員が楽器をかき鳴らして、心の内から、思いの丈を叫びます。

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「まーちがった! まちがった! 誰かのおかげで間違った!
 そう、あんたの、せいだよ!」
 私は人生間違った。どこからどこまで間違って、病気に逃げて、来たけれど?
 私、もうここはイチ抜けた!
 私は人生やりなおす。 新しい国を作るんだ。 そんな決心したけれど。
 それがもう、楽しくって、たまんないの!

 行き止まりの先に見えたユートピア。
 まちがって、躓いたとしても、最後は仲間といっしょに必ず成功体験にしてみせる。
 この仲間といっしょなら、ユートピアが見える。
 お父さんが私たちに書いてくれた歌詞を、チームのみんなとメロディーを考えて、歌い、叫び、ドラム缶を叩いているうちに、気持ちの上でひとつ壁を乗り越えられました。

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 泥臭く、最後まで諦めないで、最初に思い描いたものを作り出す。
 そのときに、助けてくれる人がたくさんいました。
 あゆちゃんが、私たちのチームといっしょになって、メロディーを考えるのを助けてくれたり、リハーサルを見ていたまえちゃんが、「入りたいな」と言ってくれて、急遽、赤のドラムのメンバーに入ってくれました。

 メンバーの人たちは、色んな声を出して歌っているのですが、その中でもまよちゃんは、5歳の女の子のイメージで声を出しています。
 私はまよちゃんの歌声を聴いていて、この曲を歌い演奏するときに、なぜか5歳のときの幼い自分が救われるような気持ちがしてなりません。

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 お父さんが詞を書いてくれて、チームのみんなと、心の袋小路を突破する演奏ができたことが、最高に楽しくてたまらない体験でした。
 演奏が終わったとき、心の底からスカッと、晴れやかな心地がしました。
 お父さん、お母さん、みんながアンコールをしてくれて、2回、演奏させてもらいました。
 この曲を歌い演奏すると、心が晴れるのと同時に、本当にあたたかい気持ちで胸がいっぱいになります。

 

 NHFのど自慢大会は、大成功で幕を閉じました。
 どのチームも、気持ちを前に出した演奏で、それぞれの進化を見せてくれたことを、お父さんが話してくれました。
 バンドをやったことのない人同士で、新しいバンドを組んで、オリジナル曲を産み出し、演奏をするというこの機会をもらって、音楽の楽しさ、おもしろさ、感動、人に伝える演奏をするということを、みんなの演奏からひしひしと感じました。
 この日の演奏は、これからのなのはなファミリーのステージを作る、新しい一歩になりました。
 その一歩は私たちにとって、なにものにもとらわれずに、自分達の気持ちを大爆発させて、まさに新境地を切り拓いていく。これまでに、誰も見たことも聞いたこともないような表現になること、間違いなしです。
 
(ゆりか)