【12月号⑧】「新曲『サウンド・オブ・サイレンス』の練習」 えりさ

 なのはなで火曜日の夜と言えば、藤井さんによるアコースティックギター教室。週に一回のお楽しみの時間です。

 メンバーはギターを持って図書室に集まり、美しい音色に包まれた中、二時間たっぷり練習をします。二週間ほど前から教室の時間を前半と後半に分けて、二つの曲の練習に取り掛かっています。一曲目は日本のギタリスト、岸辺眞明さん作曲の『奇跡の山』です。数か月弾いている曲なのですが、練習を積み重ねれば重ねるほどこの曲が好きになります。メロディーはわりとシンプルだけれど、とても情緒豊かで、聞いているとその世界に吸い込まれてしまうほど奥が深く、力強い曲です。みんなとこの曲を弾かせてもらうことが光栄だなと思います。

 

 

 初心者の自分にとって、『奇跡の山』の指遣いはなかなか難しく、正直少し苦戦しているのですが、みんなの中で練習させてもらうと、目指したい音のイメージがはっきりとして、みんなに引っ張ってもらっています。

 最近ではこの曲をみんなで合わせると、初心者、ベテラン関係なく、みんなの綺麗なギターの音色が揃うようになっています。アコースティックギターを通じてみんなと一体化した、自分にとって新しい感覚はものすごくワクワクするし、弾いていても、聞いていてもとても心地よいです。

 二つ目の曲はアメリカのフォークバンド、サイモンとガーファンクルによる『サウンド・オブ・サイレンス』、「沈黙の音」という意味の、お父さんおすすめの弾き語りソングです。初めてこの歌を聞いた時は、ギターの奥深い音色や、アーティストの強い歌声に鳥肌が立ちました。そして歌詞を読み込むとさらにこの曲が好きになりました。歪んだ現代社会の生きにくさを象徴する歌詞の正直さ、まっすぐさ、美しさに心が震えました。

 なのはなに来る前までの経験と通じる要素がたくさんありますし、なのはなで出会った仲間でこの曲を弾き語ることができて、本当にありがたいです。

 

 

 五種類のコードをアルペジオやストラミングで奏でながら歌うのですが、なかなか難しそうです。私は特にFのコードが難しく感じています。しかし、正しい指遣いを藤井さんに教えてもらい、何度も練習を積み重ねていったら、きっといいものになるに違いないです。

 前回のギター教室では初めて歌う練習を始めました。英語で歌うことはなかなか難しいと思うのですが、みんなで一通り一番と二番を歌ってみた後、ギターと合わせると、気持ちが一気に入りやすくなりました。歌いながらギターを弾くことはこれ以上ないくらい気持ちよく、笑えてくるぐらい楽しいです。みんなの歌いながら弾く練習をした後の表情がキラキラして暖かく感じました。弾き語りすることによって自分の情緒も豊かになっていく気がします。

 

 

 最近、教室と別で音楽祭に向けてのバンド練習や、夜の演奏があったりして、本当に音楽とは人を救う力があるんだなとつくづく感じています。たとえ悩みごとがあっても、空き時間にギターをしばらく練習していると、悩み事に対する客観性が出てきて、心が落ち着く気がします。楽器が弾ける人生は豊かだと、お父さんは以前言っていました。本当にその通りだと思います。なのはなでこうして毎週アコースティックギター教室に参加して、感じ方、生き方を豊かにできることは決して当たり前ではなく、ありがたいです。

 これからも火曜日のギター教室で楽しく、みんなに発表する日に向けて練習を積み上げていきます。