【11月号⑪】「崖崩れ下ハウスより ――春菊、セロリを育てる――」 よしみ

 季節は夏から秋へ変わり、野菜は夏野菜から秋冬野菜へとバトンタッチし始めました。それと同時に畑のチームも新しくなり、今私はやよいちゃんリーダーのAチームのメンバーとして毎日畑で野菜の手入れなどを頑張っています。

 今回私は秋冬野菜の中でセロリと春菊の担当をさくらちゃんと一緒にすることになり、夏の間ミニトマトが育てられていた崖崩れハウス三棟の内の二つのハウスで育てられることになりました。

 私にとって初めてのハウスでの野菜づくりであり、それに今回私は崖崩れハウスの水やりリーダーも同時に任されることになりました。

 ハウスの水やりリーダーは毎日畝の様子を見て、水やりが必要かどうか判断する役割です。やよいちゃんからそのことを聞いたとき、頑張りたい気持ち半分、私なんかがこんな重大な役割をしてもいいのかという不安な気持ちが半分でした。ですが、せっかく私に任せていただけることになったのだから一歩成長するチャンスだと思い、頑張ろうと決心しました。

 

 

■初めての種まき

 セロリの定植、春菊の種まきは私も一緒に入らせてもらい、チームのみんなで十月初旬に定植や種まきをしました。私はなのはなに来て定植の作業はしたことがあるのですが種まきをするのは春菊が初めてでした。

 私の中で種まきはすごく繊細な作業で難しいというイメージがあったので春菊の種まきをするときはものすごい緊張と、発芽しなかったらどうしようというプレッシャーを感じました。やよいちゃんに種まきの手順を一つひとつ教えてもらい、私も 「発芽しますように」 と願いながら自分のできる精一杯で種をまきました。

 春菊の種はとてもとても小さくて、すごく可愛かったです。こんな小さな種から芽が出て立派な野菜に育っていくのかと思うと本当にすごいなと思いました。そして、種まきをしてからは毎日毎日気持ちを込めて水やりをし、数日後に小さな芽が出ているのを見つけたときは嬉しすぎて急いで同じ担当のさくらちゃんに報告をしに行き、二人で喜びました。

 

 

 自分の手でまいた種が発芽したときほど嬉しい気持ちになる作業は他にないのではないかと私は思います。本当に嬉しい瞬間でした。

 

■毎日の楽しみ 

 最近は水やりの他にも追肥・土寄せ、害虫つぶしや草取りなどの手入れをし、野菜の成長を毎日見に行くのが私の楽しみになっています。

 ハウスの中で野菜を育てる過程で難しいなと思ったことが二つあります。一つ目は水やりの量の判断です。ハウスの中は雨が降らないので自分たちで野菜に水をあげなければいけません。そのため水やりを怠らないようにすることが大切です。反対に、ハウスの中は外よりも土が乾きにくいので水をあげすぎてもだめです。私はこの野菜に今日は一体どれくらいの水が必要なのか正確に判断することができず、定植初期の段階でかなり野菜たちに負担をかけてしまいました。

 でも、やよいちゃんやさくらちゃんが適切な判断をしてくれて、その都度教えてくれたので少しずつ水やりのコツが分かってきました。

 二つ目はハウスの開閉のタイミングです。夏が終わり、少しずつ秋の気候になってきて朝晩は気温が十度を下回るようになりました。 

 ハウスの中で育てるセロリや春菊は寒すぎるとうまく育ちません。そのため夜から朝にかけてはハウスの扉などをしっかり閉め、気温が下がりすぎないようにします。

 しかし、まだ日中の時間はハウスを閉めきっていると気温が三十度を超える日があり、高温になりすぎないように天気予報と気温を確認してハウスを開ける必要があります。私はそのハウスを開けるタイミングが難しいなと感じました。これから寒くなるに連れてもっとシビアにハウスの開け閉めをしていくことが大切になるので、ハウス当番のみんなときちんと連携をとって適正な温度を保てるようにしたいです。

 

セロリ

 

 崖崩れハウス三棟のあと一つのハウスの中では今アスパラ菜が定植され、アスパラ菜もセロリと春菊と共にすくすくと成長しています。

 今、セロリは大きいもので草丈が三十センチほど、春菊は本葉が四、五枚くらいまで成長しています。これからも毎日しっかり野菜に会いに行き、立派で美味しいセロリや春菊をみんなでいただけるように手入れを頑張ります。