「仁義なき竹取り」 なつみ

11月21日

 今日ほど悔しい運動会をした思い出は、今までもこの先もないでしょう。
 まだ3連休1日目です。どうか晴れ予報の3日目に、今日は出られなかった人も一緒にもう一度運動会したいです。

 おおらかなO型チーム。キャプテンのまえちゃんを筆頭に、負けん気強いなのはなの子が集ったO型です。一目見て(同じ血が流れている)そう思わずにはいられない、素敵な仲間と一緒に全力で戦って、全力で悔しがって、全力で喜んだ時間は心も体も沢山動かして、あっという間でした。

 特に印象に残っているのは、生死を掛けた「竹取物語」。
 5人対5人でコートの真ん中に置いてある11本の竹を奪い合います。
 O型チームは10人の猛者を選抜して、力が均等になるようにまえちゃん軍とのりよちゃん軍に分けて戦いに挑みました。
 1回戦目はのりよちゃん軍が出陣。敵に竹を握りさえさせない、圧倒的スピードで竹を持ち帰ってきました。結果は7対4。
「これは力の戦いではない。スピードだ」いかに早く竹に触れられるか、そこが決め手だとのりよちゃんが伝えてくれて、2回戦目に挑むまえちゃん軍は力からスピードに意識をチェンジしました。
 
 そして仁義なき、なのはなの子の戦いが始まりまります。
 わたしの向かいにはB型のれいこちゃんが同じ竹を狙って、開始の合図を今か今かと待っているのが見えました。その数秒はとてつもなく長く感じて、緊張で足がちゃんと動く不安になるくらいでした。
「はじめ!」
 あゆちゃんの声が響き、息をするのも忘れて目の前の竹目がけて走りました。
 正面からは、水色の上着を着たれいこちゃんが、やはり全力で走ってきます。
 やっと手に取った2本の竹は、れいこちゃんも掴んでいて、一瞬目が合い、お互いの瞳に戸惑いの色が見えました。(かぶってしまった)そんな声がれいこちゃんから聞こえてくるようで、(どちらか一本でも持って帰れれば)そう思って片手を離すと、れいこちゃんも私が掴んでいた竹を離してくれて、ここの戦いは平和に終わりました。

 問題はここからなのです。
 わたしが1本の竹を持って走り去ろうとしたとき、目の隅にさやちゃんが敵の誰かと竹を引っ張りあっている姿が見えました。(助けなきゃ!)もうすでに自分を捨てて勝つことに必死のわたしは何が何だかわからずに、ただ、盲目になってさやちゃんの後ろについて竹をグイグイ引っ張って走りました。

「ゆい! 諦めろ!」叫ぶお母さんの声が聞こえて、初めて自分が誰と竹引きをしているのか確認したとき、ゆいちゃんが竹の向こう側に見えました。仲間が来ると信じて、引きずられ続ける、何とかして竹を持ち帰りたい、ゆいちゃんの執念とでもいうのでしょうか、それに一瞬ひるんだのですが、勝つことしか考えていないわたしはそれでもなお引っ張り続け、竹をやっとのことで勝ち取りました。

 そしてわたしはありえないことに、倒れているゆいちゃんには目もくれずに、相手陣地寄りで竹引きを団子になって行っているところへ走って行ってしまったのです。
 終わってみて、自分の行動を顧みると、わたしは残忍な人間だと思います。
 でも、許してください。結果的にはあの1本が、わたしたちの勝利の1本になったのです。
 ゆいちゃん、ごめんなさい。

 そんなこんなで、仁義なき戦いはO型が優勝で終わりました。
 勝つために戦って、勝てたのだからこんなに嬉しいことはないし、応援してくれていたみつきちゃんが「見てて面白かった」と言ってくれたのだから、体を張った甲斐があります。見てて楽しい、やっても楽しい。もう一度、竹取物語がO型のみんなとできたら。そう思います。
 みんなと、燃えるような戦いを繰り広げて、闘志むき出しで戦った時間がとても熱くて嬉しかったです。

 夕食後には、樹齢470年の大銀杏の木のライトアップをみんなと見ることができて嬉しかったです。
 1本の木なのに幹がいくつにも分かれていて、枝がただれているよう見えるのは、枝から根っこを生やそうとしているからだと聞いて驚きました。下から見あげると、真っ暗な夜空に黄色が良く生えて、目が覚める美しさでした。
 
 お母さんが「トトロいそうやなぁ」とおっしゃっていて、確かに、根元を見ると小さな幹の割れ目があり、子供のトトロがひょこひょこ歩いて出てきそうな気がしました。そう思ってみてると、とてもワクワクしてきて、本当にトトロがいると思うと嬉しくなりました。
 
 最初と最後には大きな祠と小さな祠、両方の神様にみつきちゃんとお祈りしたので、この先は明るいです。神様はいままでわたしを見守って生かしてくれたので、信じられます。紅葉が綺麗なんだという話をたくさん聞いていて、実際にみんなと見に行けたことがとても嬉しかったし、夜空を見上げた時に流れ星が見えて、少し遅れてしまったのですがお願いもできてよかったです。
 

 今日も一日ありがとうございました。
 毎日、みつきちゃんが良いほうへ変わっていくのを近くで感じさせてもらって、こんなに幸せな気持ちにさせてもらって、何とも言えないほどありがたいなと思います。
 わたしも変わりたいです。信じる力を、みつきちゃんから吸収できたら。そう思って最近は過ごしています。お互いに、良いほうへ引っ張り合えたら。そう思います。
 おやすみなさい。明日も、できることを頑張ります。