【11月号②】「一つのものを作る喜び ――インドチームの制作を通して――」 せいこ

 お父さんのお誕生日会が開催されました。

 私たちはこの日のために約二週間、チームに分かれてお誕生日会に向けての準備をしていました。

 内容について、お父さんには秘密。当日のお楽しみにしていました。

 お父さんは準備期間の間、どうもソワソワと落ち着かない様子をしていました。

 私たちも、準備中の楽しかった出来事を、内容がバレてしまわないように注意しながら日記に書いたり、食事中のコメントをしたりして、言ってしまいたいけど、内緒にしたい、そんなじれったい気持ちも楽しみつつ過ごしていました。

 

 

 当日のお昼ご飯はとっても豪華でした。メインは、桃ジャム入りのなのはな特製カレーにエビフライが乗ったエビフライカレー。そしてデザートには、河上さんとなっちゃんが中心になって作ってくださった南瓜のモンブランをいただきました。

 なのはなで今年収穫したえびす南瓜で作られたこのモンブランが本当に美味しくて、お母さんも「喫茶店を開いて出しても売れるんじゃないか」と、とっても喜んでくださいました。

 いざ、本番。お誕生日会は、お母さんとお父さんを飛行機に乗せ、世界旅行をプレゼントするというものでした。私たちはチームごとに国を決めて、その国の様々な文化や、観光の名所に案内し、現地の歌やダンスでおもてなしをしました。

 お父さん、お母さんの他に、盛男おじいちゃんとお父さんの大切なお友達も来てくださって、ブラジル、エジプト、スペイン、ドイツ、インド、ケニア、フィンランド、フランスの順に巡ってもらいました。

 チーム発表の前後は、飛行機に乗ってもらう演出も用意しており、あゆちゃんやゆりかちゃんたちが客室乗務員となって、次の国の紹介や、チームリーダーさんが書いた、お父さんへのお祝いと、日頃からの感謝のメッセージを読んでくれました。

 

■インドの物語

 私は、なおとさん率いるインドチームでした。お父さんたちにインドを楽しく旅行してもらうべく、みんな様々な調べ物をしている中で、行き着いた結論が、「インドは日本と価値観が大きく違い、カオスであること」でした。

 最初は日本とインドの文化の違いに驚いたのですが、でも、調べを進めて行くうちに、自然のままに生き、自分にも相手にも寛容で、なんだか憎めない、そんなインドの人々がとても魅力的だと感じ始めていました。

 

 なおとさんが書いてくれた脚本は、日本からきた田島晴という青年が、インドの様々な地域を巡り、そこにいる人々と交流を深めて行く、というもので、とってもユーモラスなものでした。その物語を中心に、現地の人になりきった演技や、小道具と衣装作り、そしてインド舞踊にも挑戦して、準備期間を進めていました。

 どのシーンも好きなのですが、私の中で一番のお気に入りのシーンは、田島晴が、ブッタガヤに来た場面です。

 ここでは、まきちゃん演じるサドゥーというインドの修行僧がいて、蛇遣いの芸を披露してくれます。

 笛を吹くと、壺の中から蛇が出てくる仕組みになっていて、芸は、お父さんたちも参加型のマジックショーにまで発展していき、演じている私たちもとても楽しい一場面でした。

 

 

 最後に披露したインド舞踊はとても難しく、みんなで毎日練習しました。今までにしたことのないステップ、そして指先まで神経を巡らせないといけない細やかな手つきもあり、大変だったのですが、ダンスリーダーになってくれたのんちゃんが何度も丁寧に教えてくれて、最後には楽しく踊れるようになりました。まあちゃん、のんちゃん、りんねちゃんのトリオのダンスもあり、そちらはさらに本格的でとても格好よかったです。

 

 

■様々な国へ

 他のみんなのチームも個性豊かでユニークな演出ばかりでした。特に最後のフランスチームは、フランス生まれの偉人たちが集結した物語で、かにちゃん演じるジャンヌダルクが、お父さんへの感謝の気持ちや、この先も、なのはなの子として在りたい自分を宣言するような台詞などが盛り込まれていて、とても感動的でした。

 最後には各国のみんなももう一度ステージに出て来て、全員で、フレンチカンカンのダンスをお披露目し、旅を締めくくりました。

 

カンカンのフィナーレ。お父さんの周りに集まってポーズをとりました。

 

 お父さんは、終始にこやかに暖かくみてくれて、喜んでくださいました。ゲストの方も楽しんでくださったみたいで嬉しかったです。改めて、みんなで力を出し合い、一つのものを作る喜びを経験させていただきました。今回も素敵な企画を考えてくださったスタッフさんにも感謝します。