【10月号⑤】「幸せと笑顔が溢れる時間 ―― 表現することの喜び ―― 」 えみ

 

 あゆちゃんとりゅうさんの結婚式当日。朝からお祝いムードに包まれていて、朝食の席には村田先生やあきこさんご家族の姿もあって、たくさんの人と迎えられたのが嬉しかったです。

 当日は一日中夢の世界にいっていたかのように、あっという間に時間が過ぎていってしまいました。

 結婚式のどの場面をとっても笑顔にあふれていて、あゆちゃん、りゅうさん、そしてみんなと過ごせた時間が本当に幸せでした。

「ご昼食の用意ができております。皆様は食堂にお集まりください」 いつもと一風変わった昼食の放送に呼ばれ、セレモニー衣装で食堂に入るとお仕事組さんたちが出迎えてくれ、手作りのサンドイッチをサービングしてくれました。 場所はいつもと変わらない食堂なのに、雰囲気が完全に結婚式会場のレストランになっていて驚きました。

 それまでみんなとずっと準備を進めていたけれど、もう本番なのだと実感した瞬間でした。

 セレモニーが始まり、りゅうさんがバージンロードを歩いてきました。りゅうさんは真っ白なタキシードを着られていて、すごくかっこよくてキラキラ光っていました。

 

 リングボーイのりひとくん、フラワーガールのななほちゃんとりなちゃんに続き、ウェディングドレスに包まれたあゆちゃんがお父さんにエスコートされて入ってきました。

 

リングボーイを勤める、りひと君

 

 

 真っすぐ見ていられないぐらい、あゆちゃんのドレス姿が素敵で、可愛くて、美しかったです。

 あゆちゃんとりゅうさんの誓いの言葉を聞かせてもらっている間、涙が止まりませんでした。

 りゅうさんがあゆちゃんを好きである気持ち。あゆちゃんがりゅうさんを好きである気持ち。二人の言葉が本当に素直で、感動的で、聞かせてもらっている自分まで幸せを共有させてもらいました。

 お互いがお互いのいいところもそうでないところも認め合って、好きだと言い合える関係って本当に素敵だなと感じました。

 結婚してからもなのはなのあゆちゃんとりゅうさんでいてくれることが嬉しかったし、みんなにとっての希望だなと思いました。

 第二部の音楽劇では、半分はお客さんとして、もう半分はコーラス隊やダンサーとして参加させてもらいました。

「ずっと同じ世界を見続けていたんだ」

 劇中にりゅうさん役のなおちゃんのセリフにもあるように、我欲にまみれてモラルの崩れてしまった苦しい社会の中に、どうすれば生きやすくなるのか答えを求め続けていたあゆちゃんとりゅうさんの出会いのストーリーは、何度見させてもらっても感動しました。 役者さんたちもみんながそれぞれの人物になり切っていて、練習期間は短いのにここまでの舞台を作れるみんながすごいなと思いました。

 

 

 個人的には、『パーフェクト』をりゅうさん、そしてみんなと歌えた時間がとびきり幸せでした。前で見ているゲストの方たちも、自分たちもお互いの表情は見えなくても誰もが同じ気持ちでいる空気が伝わってきて、今までで一番気持ちよく歌えた気がしました。

 ラストの『サムナイツ』ではそれまで教えてもらった気を付ける

イントを意識しながら、でも色々と考えすぎずに楽しんで踊ることができました。楽しいと思っていると不思議とあまり緊張しなかったように思います。

 フォーメーション移動ですれ違うみんなの口元が笑っていて、ダンスの一部でいられた時間が本当に幸せでした。

 音楽劇が終わり、ゲストの方も交えて花道を作ってあゆちゃんとりゅうさんを送り出した時。二人の目元がきらきらと光っていました。

 みんなと作り上げた舞台を二人に喜んでもらえたことがなにより嬉しかったです。

 着替えを済ませ外に出ると、すでにウェディングカーに乗ったあゆちゃんとりゅうさんが待っていました。出発前に、みんなが変わりばんこに記念撮影をしている和やかな雰囲気に癒されました。

 ゆいちゃん中心で作成してくれたウェディングカーは、とても軽トラであるようには思えないぐらいおしゃれに仕上がっていました。

 

 

 タンバリンやシャボン玉を片手に、永禮さんの運転に続いてみんながぞろぞろとついていきました。あゆちゃんとりゅうさんが嬉しそうに、時々見つめあっている姿を見ると自分まで幸せな気持ちをもらいました。

 各ステージでの問題は、ひねったものが多くて私は一問目から外してしまいました。

 はずれても当たっても、問題を通してあゆちゃんとりゅうさんのことを新しく知れたり、あゆちゃんとりゅうさんらしい答えが返ってきたりしたことが嬉しかったです。

 子育てについてのコーナーではりゅうさんはたくさんの子供と一緒に十一人でサッカーをしたいと言っていて、どこまでもなのはなファミリーの気持ちでいてくれているのだなというのを強く感じました。

 ファイナルステージが終わりグラウンドから手を振ってウェディングカーを送りだす時は、どこか遠くへ行くわけではないとは分かっていても何となく寂しかったです。

 外での遊びの時間が終わり、再び体育館に戻ってきてテーブルの上を見ると、まるでどこかの高級レストランに来たかのような色鮮やかで繊細で美しい料理が配膳されていて、思わず、「わー!すごい!」と叫んでしまうほど驚きました。

 メインのカツカレーはもちろん、お重に入った副菜もどれも美味しくて、頂けて幸せでした。

 なのはなで育てた野菜を使って、ここまでの料理を企画して作れる台所チームさんがすごいなと思いました。

 メニュー名からメニュー表までこだわっていて、どこまでも美意識を高く持てるお仕事組さんたちの力に圧倒させられました。

 

乾杯の音頭は、永禮さんがとってくださいました

 

 夕食後にはケーキカットのイベントがありました。

 運ばれてきたウェディングケーキのクオリティにまたもやびっくりし、あゆちゃんとりゅうさんが互いに大きな口を開けて幸せそうにケーキを食べさせあっている姿を見て幸せな気持ちにさせてもらいました。

 

新郎新婦のアイシングクッキー

 

 有志で歌を歌ってくれたえりさちゃん、さりーちゃん、せいこちゃんの「I can’t help falling love」も聞かせてもらって嬉しかったです。

 さりーちゃんは人前で歌うのが初めてで、緊張するとずっと言っていたのですが、そうは思えないぐらい美しい歌声で堂々と歌っていてすごいなと思いました。

 生い立ちムービーやゲストの方々のスピーチ、おじいちゃんやまさはるさんの歌からもみんながあゆちゃんとりゅうさんの結婚を喜んでいるのが伝わってきて、お祝いの気持ちで包まれた空間にいると、こんなに素晴らしい結婚式は世界中のどこを探してもないだろうと感じました。

 各盆踊りチームによる踊りの披露もありました。どのチームも本番ぎりぎりまで練習を詰めていて、前日のリハーサルの時よりもレベルアップしていたように見えました。

 自分もさやねちゃんチームで踊らせてもらえた時間が楽しかったし、この日のためにとっておいたあゆちゃんとりゅうさんへのプレゼントを渡すことができて喜んでもらえたのも嬉しかったです。

 

髪飾りのプレゼント!

 

 結婚式の最後の挨拶でお父さんの話にもあったように、あゆちゃんとりゅうさんの結婚式をみんなのものとしてくれて、二人をお祝いさせていただけただけでなく、この日のための準備の過程で自分も成長させてもらったように感じます。

 今まで理解できたようでできなかった利他心の気持ちがすっと入ってきたように思いました。

 係作業など、みんなで動く時間、自分の得意不得意関係なしに、ただ純粋にあゆちゃんとりゅうさんのためを思ってやっているとすごく楽しいと感じたし、自分が上手くできるかなど自分のことばかり考えてしまっている時にある苦しさがありませんでした。人のために働くことの楽しさを教えてもらった気がします。

 その反面、自分にはまだまだ指示待ち状態になってしまうことが多くて、目の前に散らばっているできることを見つける力が弱いということも実感しました。

 認識力がまだ十分に育っていないからかもしれません。

 お仕事組さんなど、ここでの生活が長い人たちの背中を見て、人手が足りていない場所にすっと入っている姿が本当に綺麗で自分もそうできるようになりたいと思いました。

 何かできることがないかと常に考える癖をつけて、いつも利他心の心で動けるようにしたいと思いました。

 

 

 また、コーラスやダンスを通して表現することの難しさや喜びも教えてもらいました。

 劇中の『サムナイツ』でダンスを踊らせてもらえることになり、練習が始まってすぐは全然みんなについていけず、「表現する」ための基本もなっていなくて、ダンスを教えてくれていたゆりかちゃんやみんなにはたくさん迷惑をかけてしまって申し訳なかったです。

 でも、少しずつ振りが入ってきて形だけでも踊れるようになってくると、そういった気持ちよりも踊るのが楽しいという気持ちが勝ってくるのを感じました。

 人の前で立つのが恥ずかしいからとか、自信がないからとか、自分にこだわる気持ちを捨てて、見てくださる人に喜んでもらえるように思い切り笑顔で踊る。技術的な能力はなくても、これなら気持ち次第で誰でもできることです。 言葉にすると簡単そうだけどすごく難しくて、実際自分ができていたかは分からないけれど、音楽劇が終わってゲストの方たちが笑顔で拍手してくれた時には、「やった!」という気持ちがこみあげてきました。

 

 

 お父さんはダンスや音楽は人と人のコミュニケーションツールだとおっしゃっていました。

 踊ること、演奏することで目の前の人に思いを伝えられないといけません。

 今回の舞台を経験させてもらって、もっとその力を磨いていきたいと強く思いました。

 

 私はこれまでの人生の中で覚えている限り結婚式に参加したことは一度だけしかなく、それもまだ小さい時だったのでほとんど記憶にありません。

 今回二人の結婚式に参加させてもらって、今まで自分の中にあった結婚に対する考え方が変わったように感じました。

 私は将来結婚したいかと聞かれた時に、どちらかというと結婚することで大変になることの方が多いような感じがしてよっぽどの人と出会うことがなければ独身でもいいやと思っていました。

 でも、あゆちゃんとりゅうさんの本当に幸せそうに見つめあっている姿を見て、一度きりの人生をお互いに助け合って歩んでいくパートナーの存在の大きさを感じました。

 経済的な安心のための結婚ではなくて、それこそサイズ感や価値観がぴったり合った自分に見合った人と一緒になることができたらいいなと少し思うようになりました。

 私はまだ結婚を考える年齢ではないし、将来については何も分からないけれど、何らかの巡りあわせがあったらいいなと思います。

 

卒業生からのお花も届きました

 

ケーキの上にも、あゆちゃんとりゅうさんの飾り付け

 

 本当に盛りだくさんで世界一の結婚式をみんなと作り上げることができて、その過程の中にいさせてもらえたことがありがたくて一生の宝物になりました。

 今までにないぐらいみんなの中に笑顔と幸せがあふれていた時間だったなと思います。

 みんなと一緒ならこんなにレベルの高いことまでできるのだ、と知れたことが自分にとってもなのはなファミリーみんなにとっても強みになったように感じました。

 この経験を通して得たもの、感じたことを心にしっかりと止めてこれからも過ごしていきたいです。