【山小屋便り9月号】「日本の伝統、文化に触れて ―― 初めての着付け教室 ――」 なつき

 私は盆踊りが大好きだ。

 お祭り会場から盆踊りの定番『炭坑節』が流れると、自然と顔が緩んで全身の血が騒ぐ。日本人なんだなと実感せざる負えない瞬間だ。

 

■夏の風物詩

 盆踊りや花火大会は、音楽に合わせて踊ったり、花火が上がったりするのだが、そのイベントに合わせて着付けるのが浴衣だ。

 この日本の夏の風物詩におけるドレスコードとも言える浴衣は、その場の一体感を上手く引き出す役目があると感じる。

 なのはなで初めての着付け教室に挑んだ。

 いつも台所で調理をしてくださる河上さんが浴衣の着付けを教えて下さることを伺っていた。和のモチーフに目のない私は密かに楽しみにしていた。

 浴衣はどんな服やドレスより粋で、はんなりとした艶やかさと凛とした強さを表現できる服装だと感じる。

 この夏は雨が連日降った7月と、8月上旬に着付けを教えていただいた。

 着付け教室の会場には、数十色の色とりどりの帯に、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズに分かれたカラフルな浴衣。

 畑チームごと、十数人単位で浴衣の着方を教わった。

 

 

 

 河上さんが慣れた手つきでテキパキと教えて下さる。

 例年はなのはなのお父さんお母さんがその子にあった浴衣を選んでくれるそうだが、今回は盆踊りコンテストのチームごとに自分たちで浴衣を選んで着る。

 浴衣を羽織るときの手つき、脱いだ服は畳んでから床に置くなど、基礎から改めて教えてもらった。

 浴衣の長さ、Aラインのスカートにならないようにキュッと締めるところは締める。胸元がはだけにくく上品に着るコツ、紐の縛り方、帯の締め方、しわが寄った時の対処の仕方など、1つひとつにそうする理由や工夫を教えて下さった。

 脇の下の下着が見えてしまいそうなところはこうする、脇を締めて浴衣を固定させながら裾の長さを調整するなど、テンポよく進む着付け教室に、私はついていくのでいっぱいいっぱいだった。

 普段ダンスのフリやフォーメーションを確認する大きな移動式の鏡の前に立って、ペアになって着付けを確認しあった。手作りの竹で作ったという、衣紋かけが印象的だった。

 慣れているみんなが、どんどん自力で着付けていっていた。本番では自分も1人で着付けられるようになりたいと思った。

■本番当日

 本番当日の着付け時は、河上さんもなのはなのお母さんなしで、正真正銘、自分たちの力のみで着付けた。

 時間が足りず、同じチームメンバーの人に助けてもらいながら10分ほどで浴衣を着付けた。

 紺の浴衣にオレンジの帯をつけた。太鼓とキーボードを演奏するメンバーは白地の浴衣にゴールドと黒の帯。

 ギリギリまで粘ってあきらめずに考えたシックな浴衣に揃えた。

 浴衣をあえて崩して着たチーム、帯の縛り方をかわいく工夫したチーム等。みんなドレスを着るように、まるで自力で着付けるのが当たり前のように着ていた。

 1人の日本人として知っておくべきこと、学んでおくべきことを教えてもらえることが嬉しい。じんわりとあとから、「あれはこういう時に役立つのか」とハッと気づかされる。

 この先の人生で活かせるように日々、意志を強めていきたい。