【山小屋便り9月号】「蕎麦の脱穀 ―― 脱穀機『ガーコン』とともに ――」 かな

 

 大人数で蕎麦の全収穫をしました。

 まずスズメ除けネットを外し、支柱を外し、雑草まみれの蕎麦をザクザク刈っていき、束にして畦に運んでいく。

 大きな作業でしたが、お父さんが全体の指示をして下さって、半日でスムーズに終えることが出来ました。

 どんどん畑の景色が変わっていき、感動したのを覚えています。

 刈り取られた蕎麦は1週間、体育館などで乾燥させたあと、蕎麦の実を水分計で測り、いよいよ脱穀されます。

 小型脱穀機、お父さん命名「ガーコン」の登場です。私は脱穀メンバーに選ばれました。

 中庭にブルーシートを敷き、その上に脱穀機を起き、黄色いコンテナや空のコメ袋等を用意してセッティングは完了です。

 足でペダルを踏んだ力で、中のローラーが勢い良く回り、そのローラーに蕎麦の束を当てることで蕎麦の実が取れて下に落ちます。

 3人で行ったのですが、脱穀のスピードが落ちないように、1人がペダルを踏み続けて蕎麦をローラに当て、その方の手と足が止まらないように、蕎麦だけにお傍でもう1人が適量づつ渡していきます。

 私は脱穀機の下に落ちてくる枝を回収して、枝に残っている蕎麦を取る作業で、別名「枝外し」の作業でした。

 蕎麦の実を愛し過ぎると、1粒たりとも枝に残すまいと気になってしまいます。

 スピードと質を意識して、自分に出来る最速で枝や葉を揉むようにして進めていきます。

 少しの休憩をはさみつつ、2時間半で全体の半分量が終えることが出来て、目標達成です。

 

 

■目指すは手打ちそば!

 ガーコン、ガーコンと、音を立てて機械が鳴り、もし話し掛けても聞こえないですし、無駄に手を止めてしまうので、相手の行動を意識しながら黙々と作業する時間が楽しかったです。

 午後からも作業をして、残りの半分量を終えることが出来ました。2日間の予定が1日で終えることができて嬉しかったです。

 大まかに落とされたゴミ交じりの蕎麦を米袋に入れて5袋程になりました。

 翌日は蕎麦の唐箕掛けの作業をしました。

 グラウンドにブルーシートを拡げ、歴史の教科書に出てきそうな昔ながらの木製の唐箕をセットして、いざ開始です。

 1人が取っ手を手動でぐるぐる回し、もう1人が機械の上からゴミ混じりの蕎麦を適量ずつ流し入れます。

 ローラーが回り続けて起こる風力により、質量が重い蕎麦の実と軽い蕎麦の実に分けることが出来ます。

 1の口と2の口がありそれぞれに米袋をセットして、1の口に重い蕎麦、2の口に軽い蕎麦が落ちて行きます。

 それぞれに5回程、この工程を繰り返します。重い蕎麦の実には、たくさんの砂の固まりが入っていて、確かに重い実が入っていそうです。

 1の袋と2の袋を1番初めに唐箕掛けし、ブルーシート上吹き飛ばされた1.5という3種類に分けて唐箕掛けしました。

 最終的には米袋1袋にも満たない量になりましたが、みんなで大切に選別を楽しみたいです。

 選別は主に砂などを除いていきます。選別をしながら、自然と蕎麦の話題になります。選別された蕎麦はさらに少ない量になりましたが、夢はどこまでも膨らみます。

 私自身も蕎麦の選別をしたあとは、「誰でもできる手打ちそば」という本に釘付けになりました。

「年末にみんなで自給自足の年越し蕎麦を食べたい!」

 その一心で蕎麦を育て、収穫、脱穀、唐箕、選別、冷蔵保存され年末まで眠りにつきます。みんなで、「いただきまーす!」と言える日を楽しみにしたいです。