【山小屋便り9月号】「山畑下 開墾戦士の奮闘劇! ―― 山畑下の開墾が完了しました! ――」 まあ

 私たちは、開墾鍬を片手に、毎日、畑に通った。

 これまで笹の刈り取りや草燃やしなど、少しずつ進められていた開墾だったが、お父さんがユンボで土を掘り返してくれて、畑へと激変するスタートの合図が切られた。

 新しくお借りした山畑下に秋ジャガイモを植え付けるべく、本格的に開墾作業が始まり、4人から6人くらいのメンバーで開墾チームが結成された。

 開墾初日。

 自分たちが畑に足を運んだ時は、笹の根の塊で畑が埋め尽くされていた。

 畑の短辺に5人が一列に並び、根っこを取り除いていった。

「ザクッザクッ」と開墾鍬が土に刺さる音だけが響く。たまに、「んっ!」と根を引き抜くときに力を入れる声が漏れる。

 作業内容としては、実にシンプルだ。根を取り除く、ただそれだけなのにその素朴さが最高に面白い。みんな、夢中になって手が止まらない。

 鍬を入れて土がほろほろと落ち、根っこが取れる瞬間は、とても快感だ。

 また鍬を入れた時、ふかふかな土の感触を感じると嬉しくなった。

 赤土のような所もあり、今まで自分たちが作っていた畑とは、また違った畑になるのかなと思うと、ワクワクした。

 

 

 早朝作業では、毎回、地域の小村さんが声を掛けてくださり、開墾が進んで綺麗になっていく畑を見て、「7年、使っていなかったからな。ここは良いのが出来るぞ!」と言ってくださり、さらに力が入った。

 連日、永禮さんも来て下さり、ユンボで大きな土の塊を砕いてくださり、根っこが取りやすくなって本当に有難かった。

 メンバーのなかには、りゅうさんがいてくれて、みんなを明るくしてくれた。根っこが密集している大きい塊も、開墾鍬を入れ、小さい根っこを取り除いて確実に前に進んでいく、りゅうさんの姿が心強かった。

 あくる日は、お仕事さんのよしえちゃんもいてくれて、大きな塊を前に苦戦している子に、「一緒にやっつけよう!」という声掛けがあったり、夏休みのちさちゃんも開墾メンバーの大切な仲間で、朝から晩まで一緒に畑をで全力を出し合った。なつみちゃんのパワフルさと粘り強さも凄かった。

 暑いなかでも、みんなの中で100パーセントの力を出そうとする姿が輝いていた。

 本当に小さい積み重ねで、でも着実にみんなと前に進んでいった。そこに大きな楽しさがあった。

 そして、リーダーのまえちゃんは、「この畑に秋ジャガイモを植え付ける!」その一心でみんなを引っ張ってくれた。

 まえちゃんは、朝食前の時間など、ほんの短い時間でも1人で歩いて畑に通い作業を進めていた。

 なのはなの畑のために、良い秋ジャガイモを育てるために、なのはなのこれからの畑作りに自分の身体と心を注ぐまえちゃんの姿に、自分も沿いたいと思ったし、あるべき姿をたくさん学ばせてもらっていた。

 私は、開墾メンバーが大好きだった。

 作業していて、昔の人は、機械を使わずに全て人力だったことを思うと本当に凄いと思ったがそれと同時に、仲間意識が出てくるのがわかるなような気がした。

 大変なことも、こうして仲間と一緒に成し遂げ、1つの目標を達成し喜びを共有できることが嬉しかった。

 どんどん綺麗になっていく畑を見ると、自分の心も洗われていくようだった。

 開墾作業を通して仲間達から大切なことを感じ、これからの畑に繋がっていくことが嬉しい。