8月22日(土)「忘れられない1夜に――なのはな肝試し大会!」

8月22日のなのはな

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1週間ほど前から実行委員さんが企画してくれた、きもだめしが今晩ありました。 
身が縮むような、恐ろしいことになるとは知る由もなく、とても楽しみにしていました。 
お仕事組さんや大人スタッフの須原さんも加えて十数名の実行委員さんが、 
みんなに隠れてひっそりと小道具づくりを進めていて、 
一体どんなお化けが出てくるのだろう、とぞくぞくしていました。 
でも、なのはなのみんながお化けなんだから、大丈夫、と自分に言い聞かせて、 
少し怖い気持ちを抑えていました。

きもだめしは、山小屋のおじいちゃんの山の中がルートになっています。 
実行委員さんが先発で、お昼ごろに山小屋へ出発しました。 
私達が出発するのは夕方の5時、それまでは実行委員さんが山小屋で準備を進めてくれます。 
きもだめしは、山小屋の盛男おじいちゃんの山の中がルートになっています。 
もう夕方の6時ごろになって、山小屋のほうを見ると、木の陰で薄暗く、もう夜のようでした。 
きもだめしが始まる7時になったら、山の中は相当暗くなるに違いない、 
そう思うと、明るい気持ちがすっと消えて、不安になってきました。 
しかも、2、3人のチームで回らないといけないのです。 
私はあんなちゃんとペアで、2人で回ることになり、不安はさらに募りました。

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きもだめしの前に、盛男おじいちゃんも来てくださって、みんなで手延べそうめんの夕食を頂きました。 
おそうめんは盛男おじいちゃんからいただきました。 
竹で作ったお椀につゆが入っていたり、お箸が竹で作られていて、 
盛男おじいちゃんと実行委員さん手作りのお椀やお箸で夕食を頂けて、とても嬉しかったです。 
手延べそうめんは、もちもちしていて、柔らかくて、山の中で食べるとより美味しく感じました。

夕食を食べている間にも、山の中はどんどん薄暗く、肌寒くなってきました。 
おとうさんが「平和なのも今のうちだよ」と言っていて、とても心細くなりました。 
夕食を食べた人から、山小屋の中に案内されていきました。

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山小屋に入ったらびっくり!山小屋がお化け屋敷になっているではありませんか。 
電気が消されて薄暗い部屋の中に、障子があって、切られた両手や、髪の毛が光で映されています。 
壁には千切られた新聞紙が無数に貼られ、 
天井には白い包帯のようなものが、何本も気味悪く垂れ下げられているのでした。 
普段は暖かい雰囲気の山小屋が、こんなに恐ろしい場所になっていて、 
このきもだめしは尋常ではない、と感じました。
 
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お父さんとお母さんが前に座って、日本の怪談をお話されます。 
まず話されたのは、耳なし芳一。 
お父さんの暗ーい声と、せいこちゃんが弾く今にもお化けが出てきそうなピアノの音を聞いて、 
身の毛がよだつようでした。

耳なし芳一のお話が終わると、1組目が山小屋を出て、きもだめしをスタートしました。 
もう行ってしまうのか、と神妙な気持ちで見送りました。 
私達は、16番目。最後の方なので、まだ大丈夫、と気を引き締めました。

続いてお母さんのお話、お菊さんの怪談話です。 
「1枚、2枚……9枚、、1枚足りない!」お母さんの声が響きます。 
お母さんの声が、お菊さんの声のようで、背筋がゾクッとします。 
お話が終わると、2組目がスタートしました。

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どんどんスタートしていくチームがあって、山小屋の中もスカスカになってきます。 
そのたびに、出番は今か今かと焦りながら、お父さんとお母さんのお話を聞いていました。 
ついに、私達のチームが呼ばれました。 
山小屋を出ると、何も見えないぐらい、辺りは真っ暗になっていました。 
あゆちゃんが誘導してくれて、地図と、懐中電灯をくれました。 
地図には4つスポットが書かれていて、各スポットから1つずつ、アイテムを確保してきて、 
4つのアイテムを持って帰らないとクリアすることはできない、と説明されました。

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いざ2人だけで真っ暗な山の中を歩くのは、やはりとても怖かったです。 
このあとどんなお化けが出てきて襲われるのか想像もつかなくて、 
お父さんとお母さんのたくさんの怪談が頭の中で浮かんでさらに恐ろしくなりました。

最初の登り道も、ペアのあんなちゃんと身を寄せ合いながら少しずつ進みました。 
懐中電灯を道に照らしていると、ふと、道に長靴が出ているではありませんか。 
おそるおそる懐中電灯で全体を照らすと、そこには、青い服を着た人が倒れていました。 
急にパニックになって、足が動かなくなりました。手がわなわな震えてきます。 
でも、道は1つしかありません。思い切って、2人で走り切りました。 
すると、走り切った時に、バン! と人が動きました。恐る恐る後ろを振り返ると、 
首吊りのように、宙にぶら下がっていました。 
とんでもないところに来てしまった、と思ったけれど、引き返すことは出来ません。

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1つめのスポットが見えてきました。ゲゲゲのトイレです。 
トイレは古ぼけていましたが、確かにドアがありました。 
2人でそっとドアを開けると、お札が壁に貼り付けてあります。 
そっと札を取って、何も来ないのを確認すると、ほっと息をなでおろしました。 
その瞬間、背後から何かが動く音が! 
「お札取ったな!」お化けが這い出てきて、「ひゃー!」びっくりして、腰を抜かしそうだったけれど、 
道に走って逃げかえることが出来ました。

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次のスポットでは、藁人形を取って帰ります。 
そこには、ろうそくで薄明かりが照らされ、やはり青い服の人が倒れこんでいるのでした。 
覚悟して、2人で藁人形の置いてあるところまで走りました。 
藁人形を、震える手で掴んで、走り去ろうとすると、 
横切るところで青い服の人が、ばっっ!と飛ぶようにして動きました。 
ここでも、肝を抜かれるような恐ろしさでただただ逃げる事しかできなかったけれど、 
2つめのアイテムをゲットしました。

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道を歩いていると、「キャー!」という悲鳴が前方から聞こえてきます。 
きっと、3つめのスポットに違いない、そう思って、重い足を懸命に引っ張りながら、先に進みました。 
3つ目のスポットは、アトリエのある場所でした。 
中に上がって、芳一の耳をもいでこなければいけません。 
部屋の中は赤く照らされ、不気味な音楽が鳴られていました。 
おそるおそる中に入ると、そこにはお化けが潜んでいそうなカーテンで部屋の周りを囲われ、 
お化けの気配をプンプン感じました。 
もう、お化けに取り囲まれているようで、ぞくぞくしました。 
部屋の真ん中には、背中にお経が書かれて座禅をしている芳一の姿が。 
片方には、耳がついています。 
耳を取ったらどんな恐ろしいことが起こるのか考えたら怖くて怖くて、方一の後ろで固まってしまいました。 
でも、取るしかありません。 
でも、耳を取る勇気が私にはなくて、あんなちゃんがそーっと手を伸ばすところを 
心臓をバクバクさせて見ていました。

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あんなちゃんが耳をもぎ取った瞬間、時間が止まったように沈黙があって、 
即座に大きな物音でお化けが出てきて追いかけてきました。 
想像はしていたけれど、やっぱりお化けが出てくると心臓が止まるぐらい驚いて、 
足をもつれさせながら方一の部屋を出ました。 
芳一の部屋には、なんと芳一も含めてお化けが3人潜んでいたのです。 
赤い服を着たお化けが入り口のところまで追いかけてきて、お化けの顔をはっきり見ました。 
人間の顔ではなくて、どくろのような、殺伐とした表情で、 
目を合わせたら取りつかれてしまうんではないか、と思えるぐらいでした。 
なんとか耳もゲットしたけれど、まだ息が苦しいぐらい心臓がドキドキしていて、まだ不安が募っていました。 
道端には提灯が掲げられていて、明るくなっていたけれど、 
提灯の光が、方一の部屋の気味悪い明るさに似ていて、提灯までも驚いてしまいました。

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道を歩いているときにはお化けは出てこないだろう、と張りつめていた気持ちを少し緩めていたら、 
道の端に人の影が。白い浴衣で顔が長い髪に隠れています。 
おそるおそる近づいていくと、その人は平たくて、作りものだと分かりました。 
ほっとして、そーろと通り過ぎたら、その人が背後で動いた音がしました。 
「ギャー!」、下り道を全速力で下りました。 
その紙でできた幽霊は、スライド移動できたのでした。

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4つめのスポットも忘れてただゴールに向かいました。 
すると、ゴール間近で、チェーンソーを持ったゾンビが、道の真ん中に2王立ちでとうせんぼをしています。 
これは、お父さんのお話で出てきたジャックだと気づきました。 
チェーンソーを前に突き出して、ここを突き抜けたら、 
チェーンソーで切られてしまうだろう、と思いました。

しばらくその場でパニック状態で、立ち尽くしていると、ふと、4つ目のスポットを忘れていることに気が付きました。 
4つ目のスポットは、少し戻ったところにありました。 
そうか、ジャックは4つ目のスポットを忘れていることを教えてくれたんだ、と思いました。 
少しありがたく感じながら、でも警戒心を持ちながら、4つ目のスポットのお墓に入りました。

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お墓には、人形型のお札がお供えしてありました。 
お札を取ろうと、あんなちゃんが手を伸ばすと、お墓がガタっと倒れ、その中から骨が出てきました。 
心臓が飛び出しそうだったけれど、骨で良かった、と胸をなでおろしているのもつかの間、 
あんなちゃんがお札を取った瞬間白い顔が山の真っ暗な中から現れて、腰がぬけるほど驚きました。 
テレビの「ザーー」という砂の音も聞こえてきて、悲鳴を上げながら走り抜けました。 
走りぬく先は、さっきチェーンソーを持ったジャックのいる道。 
それでも恐ろしすぎて足が止まらなくて、ジャックの隠れている道を突っ切りました。 
ジャックが「ウォー!」と雄叫びを上げながら追いかけてくるのを、あんなちゃんと力の限り逃げました。 
足よりも気持ちが先走って、心臓が飛び出しそうなぐらい恐ろしかったです。 
もうなにがなんだか分からないぐらいパニックのなか、みんなのいる山小屋にゴールしました。 
地図やお札は握りしめてくしゃくしゃになっていて、冷や汗をかいて、手がわなわな震えていました。 
ゴールしたんだ、と理解していても、心臓のバクバクは止まらなくて、もう放心状態になっていました。

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時間をおいて、あの青い服を着た人形も、スライド移動した幽霊も、 
実行委員さんが動かしていたんだ、と分かっても、全然実行委員さんの姿が見えなくて、本当のお化けのようでした。 
ほんとうにハイレベルでクオリティの高いきもだめしを作ってくれた実行委員さんがすごいと思って、 
きもだめしが人生で一番恐ろしい体験になりました。 
でも、またやってみたい、と楽しみにしていまうなあと思いました。

(りな)