「もっと自由に」 りんね

7月18日

*リベンジジャガイモ掘り

 今日も、夕方4時からジャガイモ掘りがあった。
 崖崩れハウス前、残された1枚の畑であった。

 今日の目標は、傷イモを減らすことだった。
 実際は、傷イモを出してしまった。しかし、かなり減らすことができた。
 意識して株から随分離れたところにスコップを挿すことができた。
 それを助けてくれたのは、思っていたよりもずっと柔らかかった、畑の土である。
 畝の際から挿しても、すっとスコップが土に入った。
 ペアのゆりかちゃんとタイミングを揃えて土を救い上げると、真ん中のほうまで土がよく掘れた。

 その上、嬉しかったことは、昨日よりも随分落ち着いて、スピード感はそのままに、少し優しくなれたことだった。
 当たり前にできなければ困る話でもあるが、ジャガイモをコンテナに入れる係の人に土がかからないように、スコップが凶器にならないように、気を遣うことができた。
 こうして初めて、少し安心した。
 昨日は、りなちゃんの顔の前にスコップを弾ませてしまって、本当に危なくて、申し訳なくて泣きたかった。
 ちせちゃんの足元に土を随分かけてしまった。申し訳なかった。
 私はすぐにかっとなって、優しさを失ってしまいやすい。自分本位にすぐになってしまう。
 もっと落ち着いて、ゆったり構えて、第一に目の前の人を想って動けるように、努力が必要だ。

 今日も怒涛の勢いで掘り進めた。
 途中でお母さんが、大きいジャグを抱えてお茶を配りに来てくださったときが、唯一の憩いであった。
 気が付けば、畑が戦いの後のようになっていたようなのであった。
 ありとあらゆる土が掘り返され、芋は全て回収されて、全てが終わった後の畑に、立っていた。
 なんとも言い難い高揚があった。
 勝った、というより、呆然、というに近い。
 今回は、ジャガイモの収量は多くはなかったから、とにかく、やるべき仕事を本当に全部やり終えた、という一件落着の感慨であろうか。
 終わってみると呆気ないと感じてしまった。

 最後、お母さんが「コロッケが食べたい!」と言ってくださって、お父さんも、「コロッケにして食べよう!」と言ってくださって、とても嬉しかった。
 コロッケではないけれど、今日は野菜切りの時間に、傷んだ芋を“ポテトサラダ”用に13㎏ほどさっそく下ごしらえをした。

 ポテトサラダは本当においしい。コロッケはもっとおいしい。
 ジャガイモは、力になるし、美味しいし、すっと体に入ってくる野菜で、素晴らしいなと思う。
 綺麗な状態で、無事に全部掘り終えられて、本当によかった。

*黒大豆の追肥

 ジャガイモが小一時間で掘り終わってしまって、残りの40分ほど、黒大豆の追肥をすることになった。
 保育園東畑までそのまま歩いていって、牛肥が満載されたエルフを待った。
 そのときはもう5時。夕方の心地よい涼しい風に、癒された。保育園東には、アオイの花が咲いていて、その花もまた、心を癒してくれた。

 この畑の追肥には、あゆちゃんが先頭で牛肥を撒いていってくれた。
 あゆちゃんは、次に別作業があって、タイムリミットが残り10分という状況だった。
 それなのに、驚くべき速さで、畑の3分の2くらいどどど、と呆気にとられるほど一瞬に進めていた。恐るべき勢いであった。
 この畑だけでなく、いいとこ下、半分畑も、もうあっという間に終わった。

 りゅうさんとなおとさんが牛肥をてみに入れてくれて、さあ、バケツリレーが動き始めたら、もう誰ひとり止まることがない。
 とにかく走って、満面の笑みで、手渡して、怒涛の勢いで余すところなく、牛肥が均一に、黒大豆の畝に行きわたった。

 ジャガイモ掘りで揃えた、みんなのスピード感が、ここでも残っていたよう。
 みんなの士気が高くて、表情が生き生きとしていて、とにかく嬉しかった。
 のりよちゃんにてみを渡していて、その速さに驚愕した。最後やりきって終わり、というとき、初めてのりよちゃんの足が止まって、肩で息をしていた。
 のりよちゃんは、まったく力の出し惜しみがなかった。かっこよかった。
 私も、もっと速く走れるようになりたい。もっと力を出せるようになりたい。
 もっと気持ちを使えるようになりたい。
 もっと自由に、心と体を使えるようになりたい。頑張っていきたい。

*悔しい

 本当は、お父さんにこれだけ勧めていただきもし、元来好きでもあり、また、自分に必要であると感じ、本をもっともっと読みたいという希望がある。
 だがしかし、時間がなくてなかなか読み進まない。
 エレキギター教室で、盛上さんに「1日15分だけでいいから」と言っていただいている中、やりたいのに、たった15分さえも時間が取れなくて、悲しいのと同じ状況である。
 でもなんだか、今日は消灯まで、45分も時間があるので、頑張って超特急で読み進めたい。