「『みをつくし料理帖』」 なつみ

7月15日

「みをつくし料理帖」
 上方から江戸に降りてきた、主人公の澪。
 彼女は誰にも嫌われることがない、志高く、優しく、頑固で、愛らしい人だと感じます。
 どの巻を読んでも、涙を流すところがあったり、ユーモアがあって、思わず頬が綻ぶところもあって、素敵な本を買ってくださったお父さんに感謝です。
 第1巻から読んでいるのですが、今日は第4巻を読み終えました。

 第4巻では、「今朝の春」のお話が印象的でした。
 人情深い江戸の人々に支えられ、澪は料理の腕を上げていきます。
 そこで、江戸の料理番付で大関に君臨する「登龍楼」と、澪が料理人として働く「つる屋」が料理の競い合いをすることになりました。
 澪は無心で精進しました。
 しかし、競い合いには負けてしまい、店主の種市や、通い客は番付に意義を唱えます。
 澪はというと、大して気にも留めず、朝ご飯の用意を始めます。
 そこで現れた、小松原という男と澪のやりとりが、思わず何度も読み返してしまうほど大事なやりとりに聞こえました。

(澪)「番付の優劣よりも、私にはこの店に通い、美味しく料理を召し上がってくださるお客さんの方が大事です。その方がずっと大事なのです」

(小松原)「勝つことのみに拘っていた者が敗れたなら、それまでの精進は当人にとっての無駄。ただ無心に精進を重ねて敗れたならば、その精進は己の糧となる。本来、精進はひとの糧となる者だが、欲がその本質を狂わせてしまうのだろう。」

 競争心で、作業をしても苦しいだけなのだと。何にもならないのだと、分かっていたけれど、また1つ違う角度から学びました。
 ですが、悪い方へ行ってしまった人は、自分の苦しささえ気づかずに競争し続けてしまうことも、本を読んで学びました。
 きっと、今も昔も変わらないことなのだと思います。
 本当に良い物を求めて、無心で働く。それは人の心を打つ姿だと、澪を見ていて感じました。

 残り8巻も、すごく楽しみで、たっぷり味わって読みます。(でも、早く先を読みたい気もします。)

 今日も一日ありがとうございました。明日は久しぶりの早朝作業。朝からシャキッと頑張ります。おやすみなさい。