「シカとお父さんたちと」 ちさ

6月10日

〇シカとお父さんたちと

 お父さんの放送を聞いて、玄関下に駆け付けました。
 そこにはまだ背中に白い斑点がついている華奢なシカの姿がありました。短く呼吸をしていました。生きていました。
 そして手足がくくられてありました。おとといにお母さんが提案してくださってみんなでくくり罠の動画を見させてもらい、あの方と同じように見えました。
 放送を聞いたときは、とにかくびっくりしました。突然の大ニュースでした。
 静かに玄関下に行き最初に本物の鹿を見たとき、私は驚いたり、声を上げたりすることできませんでした。言葉に詰まって、声が出ませんでした。場違いのように思ってこらえたけれど涙が出る寸前でした。生きている鹿がここにいる、ということはもちろんですが、一番感動したことはそれではないです。
 お父さんは絶対にシカをとるといいました。そこにシカがいました。4本の手足を縛られて、古吉野にやってきたシカが確かにそこにいました。
 お父さんやまきちゃんやあんなちゃんに私はすごく感動したのだと思います。やるとなったら本気でやり遂げるお父さんたち。あの動画で見させてもらった職人のように、やってのけてしまうお父さんたち。道具を研究し、作成し、追及し、腕を上げていくお父さんたち。
 お父さんは、静かに、優しく、淡々と「これが鹿だよ」と教えてくれました。
 さわやかに、簡単そうに言いました。けど、それまでにどれだけ調べたり、考えたり、悔しがったりし、この瞬間があるのだろうと思うと、なんだか言葉にはならない感情が目の前の鹿を見ていると沸き上がってきたのだと思います。

 とても久しぶりの日記になりました。日記を書くと前向きな気持ちになり、充電されます。10分だけでも書くようにしたいです。
 読んでくださりありがとうございました。