【山小屋便り6月号】「野菜の力を引き出して ―― 3枚の畑の春レタスの収穫 ――」 えつこ

 待っていたときがついにやって来ました。畑一面に並んで、霜の日も風の日も、決して諦めずに力強く育ったレタスたち。このときのために、れいこちゃんを中心として、レタスを見守ってきました。みんなの気持ちを肥料にして育ったレタスたちが、畑から食卓へと旅立ちました。

 初収穫の前日の夜は、興奮して眠れませんでした。その日の朝、はりきりすぎて、玄関に集合なのに、走って畑に行ってしまいました。リーダーのれいこちゃんが、「はりきりすぎちゃったんだね」と、笑ってくれました。

 特に第1弾のレタスは、植え付けたばかりのころに、ネキリムシ対策でつけていた防根シートが風にあおられて株を傷つけてしまったという失敗があったり、結球してからは、肥大が遅いことを心配したりと、色々とあったのですが、元肥の不足を補うために多めの牛肥を追肥してから、毎日見回りに行くたびに、レタスの成長を感じました。雨の次の日などは、急激に球が肥大していて、思わず歓声をあげてしまうことも、何度もありました。

梅林沿いの3枚の畑一面でレタスを育てています

 レタスを見る上で、私がいつも大切にしている言葉があります。「野菜の力を引き出すことが大切で、人間は少し手助けするだけ」という言葉です。有機無農薬で野菜を栽培している方の本に、書かれていました。

■レタスを思い続けて

 私は、高温による軟腐病が心配で、日除けを設置したいとお父さんに相談したことがあります。お父さんは、それは過保護だと、教えてくれました。私は、少し病気が出ていたら悲しくなったり、過剰に心配をし過ぎて本質を見失う癖があると、思いました。霜にも負けず、風にも負けず、ここまで大きくなってくれたレタスたちです。レタスのことを、もっと信じます。それは、無責任になるということではありません。心はレタスのことを思い続けます。必要なときに、必要な手入れをします。レタスの担当を通して、もっと本質を見る力をつけたいと、強く思いました。自分の課題に気付かせてくれたレタスに、感謝の気持ちでいっぱいです。

 第1弾のレタスは、ほとんど全て収穫しました。第1弾のレタスに思い入れが強かったので、寂しい気持ちもあります。今は、朝食前の時間を使って、第2弾のレタスを収穫しています。食事の席のコメントなどで、レタスの収穫に入れて嬉しかった、という声を聞くと、私も嬉しくなります。みんなに収穫されるレタスも喜んでいるだろうと、思います。今、レタスの畑は、みんなのパワースポットです。

 第3弾のレタスも、大きいもので、生まれたての赤ちゃんの頭くらいの大きさになっています。第2弾の全収穫を待たずに収穫できそうです。タケノコ球や軟腐病を心配していたのですが、挽回してきていて、成功の予感がしています。レタスは繊細です。肥料や水分の過不足に敏感に反応します。何より、まっすぐに平らかな気持ちでレタスに向かっているかどうかが、正直にあらわれます。最後まで気を抜かずに、誠実に、レタスを見守ります。みんなに、シャキシャキの甘いレタスを届けます。