【山小屋便り5月号】「【ドラム部】 気持ちをビートに乗せて」 ゆい

「ドチシャド・チースッ・スイニフ」

 この暗号は一体何かというと、ドラム演奏をする際に、ドラムセットのどのドラムやシンバルを叩くかを覚えるため、ドラム部のメンバ−が教えてくれたアイディアです。

 「チー」は、ハイハット。「ス」はスネアドラム。「イ」は1タム、「ニ」は2タム、「フ」はフロアタムです。

 今、ドラム部で練習しているグレイの『ビー・ウィズ・ユー』は、フィルインという短い即興的なフレーズがたくさん登場します。

 フィルインはとても魅力的ですが、それぞれに少しずつ変化があるため、ドラム初心者の私は、楽譜を見ながら四苦八苦していました。

 すると、部長のかにちゃんが、私の楽譜に、左右どちらの手を使うと叩きやすいかということを書き込んでくれたり、他のメンバ−が、この暗号のような覚え方を教えてくれました。

■ときめく音

 ドラムを叩いていて、同じリズムが繰り返される時は、慣れてくると難なく叩けるようになります。

 けれど、フィルインが入ってくると、頭で楽譜を解読した通りに、手と足をばらばらに動かすのが、途端に難しくなってしまいました。

 そんな時に、この暗号を心の中で呟くと、不思議なことに手がスムーズに動きます。

(チースッスイニフなんて、ロックドラムに不似合いで、ちょっと格好悪そう) という感じですが、叩いてみると、大丈夫です。

(おお、これこれ。『ビー・ウィズ・ユー』の雰囲気だ!)となります。

 演奏の発表会は、5月を予定しており、今は、一通り譜読みを終え、強弱などの演奏の機微をつける段階に入っています。

かにちゃんは、なのはなバンドのドラマーをしています

 部長のかにちゃんが叩くと、繊細に強弱がついて音が立体的になり、同じフレーズが全く違うようもののように感じられます。

 聞いていて胸がときめき、たった四小節ほどでも、思わず拍手をしたくなります。

 かにちゃんは、ドラムやシンバルのどの位置を、スティックのどこの部分を使って叩くと、理想的な音が表現できるかということも教えてくれます。

 ロック調の曲を1曲通してドラムで演奏できること自体が憧れだったのですが、かにちゃんのように、バンド演奏の土台として確かなビートを刻みつつも、他の楽器やボーカルを立たせたり、フィルインではドラムが曲を色づけたりできる、効果的な演奏を目指します。