「あんなちゃんの眼差し」 るりこ

5月15日(金) 

○あんなちゃん
 今日の午前は、あんなちゃんたちと桃とスモモの摘果を進めました。
 昨日の続きの池上桃畑の『おかやま夢白桃』を2本終え、ひとまず雨前に終わらせたかった2巡目の桃の摘果は一段落しました。あんなちゃんが、摘果はまだ続くよと話してくれて、ななほちゃんとりなちゃんが、「やった~!」と喜んでいて、わたしもまたあんなちゃんと桃の摘果ができることが嬉しいなと思いました。

 そのあとは、スモモ畑に移動して、スモモの摘果をしました。スモモの摘果は人生初めてでした。スモモ畑の中でも一際大きい真ん中の木は、実が鈴なりに付いていて、その1本を集中的に進めることになりました。桃の木と違って3本仕立てではないので、枝葉がたくさん伸びていました。
 スモモの実は、大きさ自体は桃の実と同じくらいで、直径2.5センチくらいですが、見た目と表面の肌質が桃と全く異なります。桃の実は柔らかいうぶ毛に包まれているのに対して、スモモはつるっとしていて光沢がありました。1つの箇所からさくらんぼみたいに2~3コもなっている部分もありました。わたしは、グミの木みたいだと思いました。
 今はこんなに濃い緑をした実が、美味しくいただくときには真っ赤な紅色に色が変わっていくのだと思うと、果実のパワーはすごいと思いました。

 初めは5センチ間隔で間引いていったのですが、スモモも桃と同様で、4月に入ってから何度も霜が降りた影響などがあり、大きさがあったとしても触るだけで落ちてしまう実があり、現段階で間引いてしまうには危険があると、あんなちゃんが判断をしました。スモモの摘果は、現段階では見送ることになりました。

 桃もスモモも天候の影響で、例年通り、予定通りにいかないと、あんなちゃんが言っていました。でもそこで慌てたり、悲観的に嘆くあんなちゃんの姿は一切なく、いつも潔く、前向きな方をみて、判断を下して、わたしたちに1回1回、丁寧に伝えてくれました。
 どんな状況でも、あんなちゃんは落ち着いて、真っ直ぐに桃やスモモと向き合って、心で感じようとしていました。あんなちゃんが腕を背中に組んで、桃を眺めている姿を何度も見ました。そのたびに桃を見るあんなちゃんの眼差しが真剣だけど、優しいと思いました。

 計画通りに拘らず、その時その時で落ち着いた判断ができるあんなちゃんが格好いいです。あんなちゃんの姿をみて、お母さんが教えてくださる、「時と場所と時間が違えば、答えが変わる」という言葉を思い出しました。それは人に対してだけではなく、桃、野菜にも言えることなんだなと、改めて感じます。
 桃のことを1年間を通して、手入れを続けられるのは、あんなちゃんが優しいからだと、お母さんがおっしゃっていたことも思い出しました。あんなちゃんが桃をじっくりと待てるのは、優しいからだと思いました。
 わたしはあんなちゃんの姿を吸収したいです。そして桃だけじゃなく、摘果メンバー1人ひとりにも真っ直ぐ向き合ってくれる、あんなちゃんに添いたいです。
 あんなちゃんと作業をさせてもらえることが嬉しく思います。