「霜の降りる夜は」 まき

4月24日

 昨夜はあんなちゃん、ゆいちゃん、まあちゃん、ななほちゃん、りなちゃんの6人で、桃の霜対策に行かせてもらいました。
 私は1時には起きてしまっていました。2時過ぎにあんなちゃんがトントンと布団を叩いてくれて、そこから隣の人を起こし合い、準備をして台所側から外に出ました。思っていた以上に外の空気が冷たくて、少し気持ちが萎縮したけれど、それよりも興奮の方が強かったです。夜中に外に出ること、新月の空に星の光だけが輝いていました。静かで澄み切った空気と星空が綺麗で、グラウンドに出たとき、思わず感嘆の声が出ました。

 あんなちゃんから懐中電灯とチャッカマンを受け取り、梅林、古畑、開墾26a、池上、奥桃、夕の子の順で回りました。途中プチハプニングがあって二手に分かれたのですが、それでも3時25分には全畑に火を点けることができました。
 池上から奥桃に下って、車を止めて上を見たとき、池上で燃える火がずっと見ていたいくらい綺麗でした。木っ端が燃える匂いは寒い時期のお祭りの夜の匂いに似ていて、米ぬかが燃える匂いは、廃油が入っているせいかとても美味しい匂いがしました。懐かしいようなほっとするような匂いでした。
 2巡目では燃やす資材に空気を入れるためにかるく混ぜ、火を大きくし、3巡目も四隅もよくかき混ぜて霜が下りる時間に備えました。

 移動の車内では、りなちゃんとななほちゃんがエンドレスでしゃべっていました。まだ徹夜したことがないというりなちゃんにとって、深夜2時からの作業は特別だったろうなと思いました。2人が喋っていると車内の空気が明るく、ななほちゃん効果で、星空、燃える火、日の出などの、感動を共感できるのも嬉しかったです。

 4巡目だったと思うのですが、あんなちゃんが桃の花を見ながら「霜が溶けたら水滴になるんだけど、葉っぱに水滴がついているから、無事に守られたね」と話してくれました。それを聞いて、効果的な作業になってよかったと思いました。

 開墾26アールの桃畑に行く直前の坂で、日の出を見ることができて嬉しかったです。(日の出だ!)と感動して見ているうちに、どんどん上っていきました。
 日の出は理屈抜きで感動しました。日が上るのを見ながら(これで霜は大丈夫、すべてを溶かす太陽って本当に偉大だな)と思いました。そして、自分が地面で動き回っていることが、すごくちっぽけにも思えました。自然のなかで自分なんて本当に無力で、ちっぽけな存在だなと思いました。

 

〇動物のこと

 1巡目の開墾26アールで、フクロウの鳴き声が聞きました。あとで調べたら、アオバズクというフクロウでした。身近にいるフクロウらしいですが、フクロウを外で見つけたことはなかったので、身近にいることが嬉しかったです。火をつけながら聞いたアオバズクの泣き声は凄く神秘的で少し怖いような昼間とは違う空気が面白かったです。
 2巡目に行く途中、廣幡さんの畑で白い動物が歩いているのを見ました。模様はウリ坊だったけれど、それにしては素早くて細くて、動き的にはキツネかなと思いましたが、今まで見たキツネよりも大きかったです。
 まあちゃんたちは、日を見ている間、後ろの林がずっとザワザワしていて、何かがいたと言っていました。昼間よりも動物たちの気配を感じることができて嬉しかったです。

 

 自分が思っていた以上に、霜対策は面白かったです。真っ暗な中で、畑に燃える火を見たとき、特に、遠いところから火が燃えている光景が綺麗でした。
 あんなちゃんに仕事を教えてもらえたり、阿吽の呼吸で動けるゆいちゃんとまあちゃんが一緒だったり、ムードメーカーのりなちゃんとななほちゃんと一緒に動けたのも、嬉しかったです。
 霜が降りることは喜ばしいことではないですが、また機会があれば、霜対策に入れてもらえたら嬉しいです。