「桃の霜対策」 りな

4月24日

 霜対策に行かせてもらえることになったとき、とても嬉しかったです。あんなちゃん、まあちゃん、ゆいちゃん、まきちゃん、ななほちゃんと行くことになりました。ななほちゃんが、こんなにも楽しいんだよと教えてくれて、とてもワクワクしました。
 消灯から、2時半までは睡眠です。2時半になるのは一瞬で、それまでぐっすり眠っていました。まきちゃんのコソコソ声で起きました。味噌づくりの時のようです。でも、そのときよりもすっきり目が覚めてびっくりしました。
 霜が降りるのなら、とても外は寒いんだろうなあと予測して、服を4枚着ました。でも、それ以上に寒くて、くるぶしソックスを履いてきたことを後悔しました。でも、色んな畑を回っているうちに、寒さもあまり感じなくて、指先がかじかんで少しキンキン痛いぐらいでした。
 外は真っ暗で、懐中電灯なしでは歩けないほどでした。そのかわり、空を見るとプラネタリウムみたいなたくさんの星が明るく光っていて、とても綺麗でした。
最初に回った時は、1人1つチャッカマンをもって火をつけて回りました。チャッカマンは、温めておくと火がつきやすいそうです。初めは火がつかなかったけれど、だんだん大きな火がついてくるようになりました。
 着火剤にチャッカマンの小さな火をつけると、鉋屑に燃え移って大きな炎になりました。勢いがよくて、本当に前髪がちりちりになりそうだなあと思いました。
炎がついていくと、お祭りの提灯のように見えて賑やかになりました。提灯よりもランタンよりももっと濃いオレンジ色をしていました。
 山の中を車で走っていると、前で白い何かの動物が道路を横切っていくのが見えました。私はあまりはっきり見えなかったのですが、まきちゃんは、しかでもイノシシでもなかったと思う、と言っていて、何だったのか今でも不思議です。
 チャッカマンをポケットに入れて、棒を持って、畑を回っていると、みんなが言っていたようにスパイをしているみたいだなあと思いました。
 5時ごろになると、地平線ぐらい低いところから、ピンク色の空に変わっていきました。ななほちゃんが「これがピンクい空!」と教えてくれて嬉しかったし、ホームページで見たことがあるけれど、写真とは比べ物にならないぐらい綺麗で、吸い込まれそうでした。雲もとても綺麗でした。雲の上側と下側で色が違っていました。
 開墾26アールの畑で朝日が昇るところを見ました。真ん丸で、桃ライトよりも大きかったです。炎と全く同じ燃えるようなオレンジ色をしていました。見回りをしてもう一度空を見ると、もう雲に隠れていて、見えたのはほんの5分ほどだったと思います。こんなに貴重な時間を霜対策のメンバーみんなとみることができて嬉しかったです。
 そうしているうちに、あの朝日は、太陽になりました。見ることが出来ないぐらい明るく光っていて、あんなに暗かった視界がいつの間にかぱっと明るくなっていました。移動のラルゴの天井を開けました。もっと早くから気づいて窓を開けたらよかったなあと思いました。
 桃畑の草に霜が降りていて、でも桃には霜が当たっていなくて安心しました。ふわふわの桃のあかちゃんを思い出して、守れたのが嬉しかったです。

 霜対策で、たくさんの人に迷惑をかけてしまって本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。役立たずで迷惑ばっかりかけて、最低なダメダメ人間です。ぼーっとしてて臆病で、そんな自分が情けなくて恥ずかしくて悲しいです。
 でも、逃げることだけはしたくないです。こんな私でも、なのはなにいたらお父さんお母さん、あゆちゃんみたいに強くて優しい人になれると信じて、明日も頑張ります。