2020年4月 第3週

池上畑の「おかやま夢白桃」。 毎週更新していきます。

 

【人工授粉】

 花粉を持っていないおかやま夢白桃には、人工授粉を施します。池上桃畑のこの日は気温が15℃前後で、風もなく、授粉日和です。

 

 梵天という道具で、ピンク色の増量剤と調合した花粉を、めしべの先に優しくチョンチョン、とつけていきます。

 

【霜対策】

 花や幼果を低温から守るため、霜が降りる日は火を焚きます。闇に火点が浮かび上がり、普段と違う景色となります。

 

 

桃はお好きですか?

私達は、桃が大好きです。

うーん、桃はあんまり……。
そんなふうに言う人に、
どうして? と尋ねると、
だって、白いだけで、甘くな桃がけっこうあるからね、
という声を聞いたことがあります。

そして、私達が育てた桃を食べてもらうと、
こんなにおいしい桃は、生まれて初めて食べた!
と驚かれることが多いのです。

私達は、桃の実が木で熟すまで採りません。
だから、甘くて、美味しいのです。
出荷して流通会社を経て小売店に並ぶ桃は、
そんなわけにはいきません。
流通期間を考慮すると、
完熟する前に早採りするしかないからです。

品種ごとに異なる桃の個性を大切にしながら、
樹で完熟させ、本当においしい桃を作りたい、
おいしい桃を食べたい、それが私達の願いです。

桃の木は、1本1本が、それぞれ
1人の人間と同じ心を持っているようにさえ感じます。強く剪定すると、それに反抗するように
たくさんの枝が出てきます。
可愛がれば、可愛がっただけ、いい実をつけてくれます。

それでも天候に大きく左右されます。
お天道さまのいう通りという点でも、
運命に逆らえない人間と似ているような気がします。

私達の桃作りと、
ほんの少しずつの桃の木の成長を、お楽しみください。

 

〈これから毎週、桃の木の様子をお届けしていきます。お楽しみに!〉