「積み重なり」 まゆ

4月19日

 夏野菜の基肥入れ、畝作り、支柱建て、定植ラッシュが始まっています。
 私は、夏野菜の手入れを一から経験するのは初めてで、試してみたいこととか、みんなで絶対に達成したいラインがたくさんあって、もの凄く楽しみです。夏野菜のことを考えていると、ワクワクします。「絶対にいい野菜を作りたい」と心から思います。

 畑は、少し前から新システムに切り替わりました。
 今までは、Aチーム、Bチーム、Cチームと3つのチームに分かれていたけれど、今回からは各野菜ごとに担当者が決まりました。
 A野菜の集約はやよいちゃん、C野菜の集約はれいこちゃん、Bは私というように、畑リーダーはそのまま継続されます。
 私たち3人は、野菜の見回りを毎日行って、必要な手入れや、作業の計画を建てたりします。自分たちが作業にがっつり入るというよりも、みんなが動きやすいように考えたり指示をして、全体の潤滑油になって、作業の流れを作っていきます。
 だけど私は、何に関してもまだまだ明らかに経験不足です。各野菜ごとに担当者はいるけれど、夏野菜に最初から関わるのは今年が初めてなので、今年は陰で支える存在というよりも、前に立って、自分も一緒に育て方を決めたいし、手入れをしたいきたい気持ちが強いです。特にキュウリ、ゴーヤに関しては、去年悔しい思いをしたので今年こそは絶対に長く収穫できるように育てたいし、他の野菜も最初のスタートダッシュで転けないように頑張りたいです。

 先日の集合でリーダーの向き不向きについての質問がありましたが、私は正直、自分はあまりリーダーに向いていないとずっと思っていました。特に最初の頃は、まだなのはなに来て半年ぐらいだったので、不安だらけでした。やよいちゃんも来て半年でリーダーになったと聞いたけど、やよいちゃんと私では、中身が全然違いすぎていると感じていました。
 来たばかりで経験のない私に、みんながついていけないと思ってしまうのは当然のことだと思ったし、だからこそ努力しないといけないと、とにかく必死でした。
 リーダーになって半年が過ぎて、最近やっと少し落ち着いてきたと思います。最初の頃は、育てていた野菜が収穫できても、ダメだったことばかりが目について、みんなの前ではそんな風には振る舞っていなかったけど、本当は素直に喜ぶことが出来ていませんでした。でも今は、どんなことも次に繋がることだとプラスに捉えられるようになってきたと思います。初めから一度も失敗を経験せずに野菜を作り続けることは、どんな人でもないことなんだと思いました。誰でも一度は失敗するし、失敗を経験したからこそ、良い野菜が作れるように成長する。野菜作りも人生も、そんなものなのかな? と思いました。野菜と関わっていくうちに、自分の中の“失敗したくない”という気持ちが、自然に消えていったように思います。他にも、「これはこのぐらいの質で大丈夫だな。」「これは高いレベルの手入れが必要だな。」「このぐらいのスピード感でしよう。」など作業や野菜に対しての質、時間、人数などが最初の頃よりも予測できるようになってきました。野菜の状態を見ても、悲観しすぎず楽観しすぎず、しっかり観察できるようになってきたと思います。これは、お父さんや、みんなに教えてもらったことや、実際に自分が野菜に関わった時間の積み重なりだと思います。経験不足で未熟な私のことを、みんなが温かく見守ってくれて、受け入れてくれたから、野菜作りがこんなに楽しいと思えるようになって、やりたいと思うことがたくさん溢れてきて、生きる楽しみになったのだと思います。今は各野菜の担当の人と、野菜について話しているときが本当に楽しくて幸せだと思います。
 
 とはいっても、私はまだまだ必要な勘や感覚を養いきれていないし、実際に作業に入らないと学べないことや、分からないこと、身につかないことがやっぱりたくさんあると思います。これからも積極的に野菜と向き合って、1つ1つをしっかり吸収しながら、積み重ねて成長していきたいと思います。

 終わります。