2月16日(日)「勝央金時太鼓保存会コンサート『音の饗宴Ⅱ』への出演」

2月16日のなのはな

IMG_2333身体の前で抱えた締太鼓の重みにこたえるように
背筋を伸ばし、スタンバイをしました。
目の前には、ステージのほうを向いて並ぶ、
同じ締太鼓パートの3人が凛とした空気を纏って立っていました。
法被を着た肩越しには、金色の光の中で『金太郎囃子』を演奏する、
勝央金時太鼓保存会の皆さんの姿。
どこか原始的な高揚を感じさせる、
その軽快な曲調が山をのぼりつめ、
撥が一斉に振り下ろされ、暗転。
大きな拍手のなか、
保存会の方々は笑顔で袖に戻ってこられました。
「頑張ってください」
保存会の方の笑顔と小さな応援の声に返事をし、
ステージへ歩いてゆきました。
位置につき、客席のほうへ向き、締太鼓を置き、
1列目で演奏する宮太鼓の4人と同じ呼吸で座りました。 IMG_2336
撥を取り出しながら、
今日は一つの音も立っていない、と思いました。
木の当たる少しの音でさえも客席によく響いてしまう、
ということは、保存会会長の竹内さんも
何度もおっしゃっており、
なのはなの太鼓組10人の間でも、
音を立てず転換をしようと繰り返し話してきました。
撥を揃えて正面に持ち、
舞台の前方の床を見つめました。

緑の光がうすく灯りました。
顔を上げ、右手の撥をゆっくりと太鼓に向かって構え、
締太鼓の枠を打ちました。
このテンポで10人の演奏の道程が決まってしまう、
という少しの恐れは、まゆちゃん、あやかちゃん、つきちゃんが
順に重ねてくれる音によって打ち消されてゆきました。
『風の舞』のはじまりに小さなつむじ風。
正しい演奏をしたいという気持ちで集中しました。
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勝央金時太鼓コンサート『音の響宴』が午後2時より、
勝央文化ホールにて開催されました。
ホール開館15周年を記念する演奏会でもあったこのコンサートは、
4年前から企画され、2年をかけて準備が行なわれてきたのだそうです。
総勢約100名からなる勝央金時太鼓の中でも、
保存会の若い世代の中心となっている方々による和太鼓の演奏。
プロのマリンバ奏者の方2名による演奏。
和太鼓とマリンバの合奏を含め全17曲の演目がありました。

私たちなのはなファミリーの10名は、3曲目『風の舞』を演奏しました。
昨年5月からおよそ10か月間、
竹内さんのご指導のもと練習を重ねてきて、
勝央金時太鼓のメンバーとしての出演は今回が初舞台でした。

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〈午前中の確認の様子〉

午前9時、このコンサートをこれまで作られてきたスタッフの方々を、
竹内さんが一人ずつ紹介してくださいました。
ホールスタッフの方、音響、照明のスタッフの方、そして出演者の方々と、
掛け声とともに拳を上げてコンサートへの気持ちを高めました。
午前中には何曲かの演奏と転換の確認、
そのなかで私たちも『風の舞』を通させていただきました。
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レッスンルームで、保存会やマリンバ奏者の方々とお弁当をいただきました。
1時半に向かって身支度を整えていきます。
紅白の法被を着、赤と黒の地に金糸の入った帯、鉢巻、手甲をつけました。
受け取ったばかりのころは履くのに時間のかかっていた足袋も、
留め具を手早く入れ込むことができました。
ホールにはたくさんのお客さんがみえ、
開場時間が予定よりも早まりました。
本番前、舞台袖では出演者で円陣を組み、
小さな声で気合を入れました。
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緞帳が開かれたままの舞台には3段のひな壇が組まれ、
1曲目『那岐おろし』の陣形に太鼓が並べられていました。
手前には3つの締太鼓、その奥に5つの宮太鼓。
これらの太鼓は曲の編成により位置や数が変化していきます。
しかし舞台の奥、一番高い段の中央に据えられた大太鼓はコンサート全編を通じて、
城の天守閣のように威厳を持って佇んでいました。

開演時間。1曲目『那岐おろし』を演奏する保存会の方々が袖を出てゆきました。
私の待機場所からは舞台の全貌は見えず、無音と暗闇のなか、
本番前の緊迫感から普段よりも強くなっている自分の心臓の鼓動だけを感じました。
それをいくつ数えたか、いつまでも続くように感じたとき、
大太鼓が雷を落とし、白い光線が現れました。
勝央金時太鼓コンサートの始まりです。

和太鼓の迫力ある音が、
日本三大局地風の一つに数えられる那岐おろしの題のとおりに力強く、
会場に響きました。

続いて演奏された『金太郎囃子』のリズムは、
いつかの練習の時間に竹内さんが叩いてきかせてくださったものでした。
軽やかな掛け声、囃子太鼓も加わって、
保存会の方々が身体つきも軽快に演奏されました。
黄色のライトがまばゆく舞台を照らします。

そして3曲目『風の舞』。緑と青のライトがしんと舞台を照らす中、
木の葉を運びながら小さく起こった風が、次第に勢いを増していく。
締太鼓の枠を打つイントロにかぶさって
「ハッ!」という掛け声とともに打ち鳴らされる大太鼓と締太鼓。
山全体を生き物のように揺らす強風と鳴る低音パートのソロ、
風が木の枝を厳しく打ちながら走り過ぎるような締太鼓の高音。

強弱の山谷をうんと大きくつける。上げるべき場面では撥を真っ直ぐに上へ。
表情のこと。お互いに意見を出し合いながら、
そしてこれまで自分たちが経験したきた
ウィンターコンサートなどで学んだことを持ち寄りながら、
それぞれがベストを尽くし背筋を伸ばして向かった本番でした。
いつも私たちを大切にしてくださり、
大好きでいてくださる竹内さんにも恥じることのない演奏をしたかったです。

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演奏が始まってまもなく、私は左の撥が折れましたが、
音を止めることもなく落ち着いて対応することができました。
客席に来てくれている、お父さん、お母さんと
なのはなのみんなに和太鼓の演奏を見てもらえるのも今回が初めてでした。
そしてこの日は、卒業生であるあきこちゃんも、
なのはなファミリーのホームページにあった告知を見て、
遠く徳島から舞台を見に駆けつけてくれていたのです。

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これはなのはなに帰ってからのことになりますが、
お父さん、お母さん、舞台を見た子たちが、
「みんなが舞台に出てきた瞬間、涙が出た」「感動した」
とたくさん話してくれました。
心の根が同じ場所にあるみんな、同じ志を持って暮らしている家族が、
そう言ってくれることほど嬉しいことはありませんでした。
気持ちを高め正してくれる9人の仲間と本番へ向かえたことが、
幸せだと感じました。
そしていつも真面目に生きたいと願っているみんなの一人として舞台に立ち、
演奏をやり遂げることができたことは一つの大きな成功体験となりました。

『風の舞』最後の2音を強く打ち終え、拍手のなか、太鼓を持って袖へ入りました。
2人の大太鼓奏者による『鼓響』、
なのはなファミリーウィンターコンサートでもかつて共演してくださった
安東さんや春名さんのソロに目を奪われる『急の舞』へと舞台は移り、
『西方舞曲』で第1部が締めくくられました。

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〈『鼓響』〉
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〈『急の舞』〉
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〈『西方舞曲』〉

第2部は、マリンバ奏者のお2人による演奏で、
『アフリカンブルース』『熊蜂の飛行』『アンダーソンメドレー』が披露され、
異国の土の香りを思わせるマリンバの音色が響きました。
そしてこのコンサートの中でも重要な位置を占める曲
『マリンバ・スピリチュアル』はマリンバの浜まゆみさんと、
和太鼓奏者3名による演奏でした。
楽譜が全37ページに及ぶというこの曲は、秩父の屋台囃子のリズムが使われています。
世界中で洋楽器を使い演奏されているものの、
和太鼓奏者の手で全楽章を演奏することはとても難しく、新しい試みであると、
竹内さんが大切に話されていた曲でした。

6つの締太鼓による『乱打』で第3部が始まりました。
夏の蝉しぐれを思わせる力強い演奏のあと、会場は春の海の底に変身し、
青い光がゆらめく中で、フルートの『春一声』が奏でられました。
13曲目『ビーテッセンスⅡ』はそれまでのムービングライトの鮮やかな照明から打って変わった、
金色の厳かな光の中で演奏されました。
締太鼓4名、桶胴太鼓3名、長胴太鼓2名と摺鉦という編成です。
とてもドラマチックな展開と、保存会の方の姿に、
この曲が一番好きと話す人も、私達太鼓チームのなかに複数いました。

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マリンバとの合奏曲『大草原』『謡族舞曲』。
そしてエンディングとなる『雷神の宴』がやってきました。
私たちは袖の中から『雷神の宴』を聞きました。
空の雷神の威厳そのままに、潔く撥を振りおろす保存会の方の影が、
舞台から放たれる光を裂きました。

銅鑼の余韻と拍手の中、保存会の方々と舞台に並び、客席へ向かってお辞儀をしました。
アンコールの手拍子。『ひらいた変奏曲』がやってきます。
フィナーレで私たちは、花道に立ち旗を振る使命がありました。
勝央金時太鼓の文字が入った幟を、
いかに美しく揃って振るかということにも私たちは工夫をしてきました。
古吉野での練習では、お父さんが旗の持ち方、振り方を指導してくれました。
旗の振り方にも形があるのだということを知りました。
出演者総勢でのフィナーレを、盛り上げることができて嬉しかったです。

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ロビーでのお見送りのあと、全員で撤収作業を行ないました。
そして竹内さんを中心に出演者が改めて集まり、解散となりました。
保存会の方々、マリンバ奏者の方々が、笑顔で見送ってくださいました。
竹内さんは、本番が今までで一番良い演奏だった、と言ってくださいました。
また来週の水曜日からは、新しい曲を始めましょう、とも。
これからの練習で、より強く潔い心身をつくり、高いレベルを目指してゆきたいです。

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大成功だった、勝央金時太鼓『音の響宴Ⅱ』のコンサートの1日は、
私たち10人にとっても一つの節目として、
なのはなのみんなにも見届けてもらった成功体験として、
嬉しい1日となりました。

(かに)

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2日遅れではありますが、バレンタインということで、
お父さん、りゅうさん、けいたろうさん、なおとさん、
そして、みんなに向けて、大好きな気持ちを仕事組・学校組でおくりました。

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『バレンタインキッス』にのせて、みんなへの大好きな気持ちを歌いました。
歌詞には収まらないくらい伝えたい気持ちが溢れていました。
歌詞を考えているだけで、胸に嬉しさや幸せな気持ちが広がって、
とても楽しかったです。
恥ずかしさもあったけど、歌っているとき、
みんながキラキラとした暖かい笑顔で受け取ってくれていたことが嬉しかったです。

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そして今日は、チョコではなく、
なのはなオリジナルレシピの『ブンブンマン』を作りました。
カボチャのクッキーにカボチャあんが入ったもの、ピーナッツバターが入ったものです。
ピーナッツバターというのも、
みんなで作った落花生を使った自家製のピーナッツバターを作るところからの挑戦です。
ローストや撹拌する加減などが繊細で難しいと思いました。

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クッキーの中からとろけるようなピーナッツバターを作りたかったです。
まだ満足するものはできなかったけれど、
みんなの喜ぶ顔を思い浮かべながら、思いを込めて作りました。
目が細くなるぐらいに嬉しそうに見つめている表情や、
食べているときの笑顔を見ていると、気持ちがちゃんと届いているように感じました。
ささやかなものではありましたが、みんなへ気持ちを伝えられて嬉しかったです。

(ちさ)