1月30日(木)「箱の中の雪景色 & 寒さを甘さに変える魔法」

1月30日のなのはな

味噌作りも早いもので4日目を迎えてしまった。
夜間は音楽室に宿泊して1時間ごとに糀ハウスの温度や湿度を記録。
昼夜問わず、温度が上がりすぎて長時間扇風機で冷ましたりと四苦八苦した場面もあった。
一番手入れ、二番手入れと糀箱を取り出してタオルをめくるたびにその下から糀菌が成長している姿が如実に現れてきた。
ふわふわとした菌糸が全体に広がり、米特有のネバネバした感じはなくパラパラとして実に肌の触りが気持ちよい。
手で撹拌すると糀の心地良い香りが立ちのぼり鼻の中へ吸い込まれていく。そこに1本の太いくぼみを作った。

そして三番目の手入れ、仕舞仕事では箱全体に糀を広げて、3本の線を指でひく。
これを「花道をつける」と言うらしい。なにやら立派な響きである。
手入れとしては最終段階であるので、ここから大きく羽ばたいて欲しいという意味で花道を歩いて欲しいと思う。

そして、16時半より「出糀(でこうじ)」が開始された。これは糀ハウスから糀を外に出して冷やすという作業である。
なぜ冷やすのかというと、これ以上糀菌の活動が行われないようにするためだ。
このままずっと糀棚の中で育ち続けていると、菌の活動は継続されるのだが、育ちすぎて老化してしまうのである。
つまり胞子を作ってしまい黄緑色になる。
また、品温が50℃になりそれが30分以上続いたとしても糖化が始まってしまい失敗となる。
彼らはデリケートだ。出糀をすることでいい塩梅で繁殖した彼らの成長を止めてやる。
翌日の仕込みのためにも今日中にすべて出糀させることが重要だ。

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仕舞仕事から7~8時間後に行う出糀。42℃という温度を守りながら何とか辿り着いた。
タオルをめくって糀をみると実に美しい色と光景である。
あたたかでふっくらとした白。雪化粧。作られた色彩ではなく自然がそうさせているのだ。箱いっぱいにそれが広がっている。
どこまでもじゅうたんのように敷き詰められているようである。一つの小宇宙がそこにあった。
初日にふりかけた菌の粉が、たった2日でここまで仲間を増やしやわらかな世界をつくったのかと思うと何ともいえない気持ちになる。糀菌よ永遠なれ。

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もちろん明日も作業は続く。明日は白大豆を煮た後ミートチョッパーで半固形状にして糀菌と混ぜ、味噌玉をつくりそれを樽に重ねていく。
そうして約3年大豆と過ごし、味噌となってゆくのである。素敵な話である。味噌とは、茶色いだけじゃない、ロマンの塊なのである。

(けいたろう)

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地表に葉を平らに広げて、恭しくそこに植わる寒じめホウレンソウ。
上から見ると、直径約30センチの円のように見えます。包丁を入れて、収穫された甘じめホウレンソウを我が家に持って行きます。
この嬉しさをみんなと共有できるのです。

今でこそ、肉厚できれいで見るからに美味しそうなホウレンソウだけれど、ここにくるまでにはいくつかの困難がありました。
生育初期の根切り虫との戦い、温暖化による今までにない暖かい気候。
困難があるたび、チームのみんなで対策を考えて、手を打ちました。
それらを乗り越えて、こうして人の手によって収穫され、口に入れたら、甘くて美味しい幸せに変わります。

ホウレンソウはとても賢い野菜で、氷点下になると、自ら糖度をあげて、自分が凍らないようにするのです。
寒さを甘さにかえてしまう機能を備えたホウレンソウの強さにウレンソウの魅力的を感じます。
みんなと美味しくいただけることが楽しみです。

(やよい)

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豆の選別作業では、黒大豆の選別が完了しました。
目標を定め、スタートの声がかかるとみんなの指が次々に黒大豆を選り分けていきます。
いち早く目標を達成したペアに、10秒間みんなで歓声を送る時間をつくったりと
リーダーの作ってくれる空気のなか、効率よく楽しく選別が進みました。

黒大豆は、11ミリを越える直径の、美しく大きなものがたくさんできました。
今後も小豆やササゲの選別を進めていきます。

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