【山小屋便り12月号】「ハードルを越えていく ―― 魅せるダンス、表現を求めて ――」 のん

ウィンターコンサートに向けて、高められるところから高めようということで、脚本ができる前から、日中も夜も、プロに負けないくらいダンス練習を積み重ねてきました。

今回は、特に大人数のダンス練習が充実していたように思います。

『ディス・イズ・ミー』に新曲『バッド・ロマンス』と『シャンデリア』を加え、卒業生ののんちゃんに教えてもらった振りが一通り定着したころから、あゆちゃんに見てもらっての練習が始まりました。

あゆちゃんは、のんちゃんに教えてもらった振りを、全部そのままにして揃えるのではなく、手を上げていく振りのカウントを細かく区切ったり、揃いにくい動きや振りを変えたり、どうやったら体が厳しく使えて美しいポーズになるのかを教えてくれます。

私はこれまで、細かく区切られたカウントや変更された動きについていくのが大変で、どうしてそこまで区切るのだろう、変える必要があるのだろうか、頭と体がついていかない、と思ってしまっていました。

でも、今回、6人程度の少人数チームのバディを組んで練習する機会がたくさんあって、自分がそのなかでリーダーをさせてもらうことで、それまでの自分の浅さに気がつきました。

■バディ練習

変化に対応するのは大変だけれど、そうまでしてカウントを区切ったり、動きを変えたりしないと、本当には揃わないのだと思いました。

ダンスを踊り慣れている人と、新しくダンスをする人がいます。踊り慣れている人も、なのはなに来る前にやっていたダンスのジャンルが違っていたり、なのはなに来てからダンスを始めたり、これという型が1つでないので、揃いにくいのだと感じました。

あゆちゃんが見てくれて、このポーズのニュアンスはこう、体の使い方、筋肉の使い方はこう、腕はこのカウントでどこまで上げる、そうやって細かく見て決めてくれて、1カウントも、1ポーズも曖昧なものがなくなり、その通りにみんなが踊ったら確実に慣れている人も慣れていない人もみんなが揃う、という確信のもと、バディ練習に臨むことができました。

バディで練習するにしても、「自分はこれが綺麗だと思う」を根拠にしてしまうと、そのバディごとに違いが出てきてしまうので、あゆちゃんと全体で統一したことが根拠にあると、すごくやりやすいと思いました。

バディ練習の時間も、今回はかなりたくさんありました。前回は夜に15分程度の練習を毎日、という感じでしたが、今回はそれに加え、日中に1時間や、まとまった時間の練習がありました。

少人数編成のグループで、ダンスやコーラスの練習をしています

私は、自分が人のダンスを見てアドバイスを言ったり、自分が良い空気を作れるだろうか、意味ある練習の時間にできるだろうかと、最初のバディの時間を、内心ものすごく緊張して迎えました。

でも、バディのみんながすごく協力的で、こうしてほしいといったことを受け止めて変えようとしてくれて、明るい空気を作ってくれて、本当に救われました。

音楽合宿で、1時間のバディ練習があると聞いたときには、1時間も保つだろうか、と心配しましたが、その心配は必要ありませんでした。

■みんなと作る

バディのみんなが私の細かい指摘にも、「悔しいー!」と言ってできるまでやる、という姿勢でいてくれて、良い空気を作ってくれました。

私がリーダーでいられるのは、みんなが私をリーダーとして、ついていこうとしてくれるから、みんなが協力して空気を作ってくれるからだということを、すごく感じました。バディのみんなと作るバディの時間が、大好きになりました。

リーダーになったからには、リーダーを演じました。

ものすごく精神面で鍛えられた時間でもありました。自分に籠もったり、自信なさげになったりしたら、バディ練習の空気が歪みます。止まります。そのみんなの反応や空気を敏感に感じて、自分の態度を演じるべき役に正していくことで、成長させてもらいました。

お父さんは、なのはなファミリーをやっていて、1番成長したのは自分だと言いますが、バディ練習で、私は一緒に踊ってしまったらみんなを見ることができないので、バディの時間はほとんど踊っていないけれど、バディ練習で一番成長した1人は私だ、と思いました。

■ダンスを言葉に

少人数ダンスでは、今回は卒業生ののんちゃんが考えてくれたダンス、卒業生のりかちゃんが考えてくれたダンス、ゆりかちゃんが考えてくれたダンス、あけみちゃんが考えてくれたダンス、とダンスの種類が多くて、そのダンスの踊り分けが難しいと感じました。

それぞれのダンスはそれぞれの言語で、片言でしか表現できていない、と感じます。

もっと流暢にそのダンスの言葉を話せるようになりたい、そのダンスならではの面白さをもっとちゃんと表現できるようになりたい、と祈るような気持ちで練習しました。

卒業生のりかちゃんが振り入れをしてくれた、『ネバー・ギブ・アップ』のダンスも完成しました
『ビート・イット』の間奏は、2人のギタリストによる、それぞれのソロも見どころです

脚本ができてから、急遽、演奏することになった、過去に演奏したことのある曲のダンスを練習することもありました。

私がなのはなに来た年のコンサートで披露した、『センド・マイ・ラブ』に新しく入らせてもらうことになり、コンサートの映像を見て練習しました。

イベントの日の前日の午後に入ることを知りました。イベントから帰って来て午後にある通しで踊ることを目標に、イベントの日の朝と午前の3時間の時間で練習しました。

動画を何度も何度も見て、解読して、動いてみて、自分に入れていく。分からなかったら、もとから踊っているゆりかちゃんに教えてもらう。それの繰り返し。

自分の限界にチャレンジしている感じがして、すごく楽しかったです。

その日の午後の通しでは、粗々でしたが踊ることができました。このくらいのハードルじゃないと、面白くない、と思いました。バディ練習と言い、個人練習と言い、たくさんの新曲の振り入れと言い、ハードルがこれまでより格段に上がっていましたが、それを超えていくのは、すごくわくわくしました。

ダンスの技術だけでなく、精神面でもたくさん成長させてもらった練習の時間でした。

コンサートに向けても、自分の人生にとっても、大きく前進した時間でした。

コーラスの振り入れもしています