【山小屋便り11月号】 「果敢に攻める、なのはな硬式バレー部 ―― 勝央町硬式バレーボール大会、準優勝 ――」のりよ

「勝ち負けに拘らずに、とにかく楽しもう!」

「集中!」

勝央町硬式バレーボール大会の最終戦。対アローズ。お父さんが繰り返し、かけてくださった言葉が今も自分の中に響きます。

試合前、アタッカーのみんなと、トス、アタックの確認をして、みんなが、「どんなトスでも打つよ」と話してくれて、気持ちがぱりっとしました。みんなが上げてくれたボールを、約束の場所にトスしたい。みんなと練習してきたすべてをコートで表現したい。そのために、どんな状況でも自分を離れて、チームプレイの歯車であり続けたいと思いました。

■その一球に

21時。試合が始まりました。コートサイドにはお父さん、2階にはお母さん、卒業生ののぞみちゃんがいてくれました。

みんなの力や仲間の存在を力に、なのはなの心意気、利他心をコートで表現したいと思いました。

身体や心の底から力が湧いてくると同時に、目には見えないけれど、大きなものに包まれているような落ち着いた気持ちも感じました。

「勝ち負けに拘らずに、とにかく楽しもう!」

お父さんの言葉がすべてだ、と感じた試合でした。

1セット目。相手にはクイックや、3枚ブロックがありました。一瞬で変わる状況に身体と気持ちがコンマ何秒遅れてしまい、トスがずれてしまいました。

それでも、しほちゃんがどんなトスでも思い切り打ち込んでくれました。あゆちゃん、あけみちゃん、ちさちゃんが壁となってブロックをしてくれました。

レシーバーのみんなが高くボールを上げてくれました。そして、お父さんの、「集中!」という声に、気持ちが奮い立ち、研ぎ澄まされていきました。

1セット目、21対17。アローズがセットを取りました。

コートサイドに集まり、お父さんが、「相手はしほへの3枚ブロックをしてきている。いつも同じ場所に上げないでトスを左右にずらす。トスの距離と高さ」と修正も話してくれました。

試合をしながら、どんな状況でも冷静に客観的に、相手チーム、自分達の持ち味、弱みを評価して、それで終わりではなくて、次はどうすればいいか、どうすれば目標、目的に向かっていけるかを考えて実行していくお父さんのようになりたいと思いました。

2セット目。

なのはなの流れを引き寄せました。得点はごくわずかな差で拮抗しましたが、みんなの姿、声、応援を感じて、攻めの気持ちでい続けられました。

みんなと繋ぐ、その一球に集中しました。そこに勝ち負けや自分はなかったです。(ここに上がって!)と願う気持ちでトスを上げました。

自分が上げるトスではなくて、みんなに力をもらって上げるトスでした。だから、チームのために、次に繋ぐ誰かのために、失敗してしまっても、すぐに次だと思えました。

チームのこと、みんなのこと、なのはなのことで気持ちがいっぱいに満ちて、自分を離れて身体や気持ちが動きました。お父さん、お母さん、みんなの大きな力に、気持ちも身体も自由にしてもらったんだと思いました。

お父さんが教えてくれた3枚ブロックへの対策がぴったりはまり、なのはなのアタック、ブロック、レシーブが決まりました。

2セット目、21対19。なのはながセットを取り、最終セットに入りました。

3セット目。

「勝ち負けに拘らずに、とにかく楽しもう! 勝ち負けを意識した瞬間にうまくいかなくなる。勝っても負けても関係ない。とにかく楽しもう。良いプレイをしよう」

お父さんの言葉が、試合が進む中で、みんなとプレイするなかで、心の底から濃く積み重なっていくのを感じました。

そこには勝ち負け、競争、比較などはなかったです。なのはなのチームプレイ、最後まで諦めないプレイがしたい。そこに向かっていく過程で、気持ちや身体を作ること。それがまだ見ぬ誰かの希望や勇気に繋がっていること。バレーも自分達を表現する手段の1つであること。

もう一度、お父さんの言葉を聞いて、繰り返して、みんなと3セット目のコートに立ちました。

■最終セットへ

流れはアローズにありました。10点差近く離れました。それでも、お父さんの、「集中!」の声に強い気持ちで、みんなを感じて一球に集中しました。

いつも、(ここからだぞ!)(こうするぞ!)という意志を感じたのと同時に、みんなで作る流れに身も心も預けました。

点差が離れることに抵抗せずに、諦めずにプレイしました。みんなの歯車の一部となって、気持ちも身体も自由になったいく感じでした。

みんなが上げてくれたボールを、アタッカーの「ここだ!」という所にトスしたい、上げるんだ。それだけを思いました。

10点差近く離れた得点が、20対20の同点、ジュースになりました。

一球のボール、1点の重さを感じました。コートでみんなとすべてを表現してきました。できたこと、できなかったこと、すべてを含めて、みんなと思い切りやってきました。

3セット目は22対20。セット数は、アローズ2、なのはな1で試合には負けてしまいましたが、気持ちでは負けませんでした。

お父さん、お母さん、みんなとの繋がり、相手チームとの本気のぶつかり合い、1点の重さ、緊張感、どれも物として目には見えないけれど、気持ちや全身で感じました。本当に楽しかったです。

1時間を超える試合は、本当にあっという間でしたが、みんなと作るとても濃い試合や時間でした。

試合を終えて、コートサイドのお父さんと力強く握手をして、応援にきてくれたお母さんやみんなに挨拶をしました。お父さんが、「良い試合だった」と話してくれました。

試合を振り返って、自分はトスがネットから遠くなってしまったり、低くなってしまっていました。みんながカバーしてくれました。

コートは、みんなの利他心でいっぱいでした。アタッカーが打ち込みやすいところ、ブロックのない所へ、「ここだ!」という所へトスを上げるために、ここぞという時の勇気や意志、思い切りがもっと必要だと思いました。これからに繋げていきます。

4人のアタッカーを活かした攻撃、粘りのレシーブがチームの強みです

全3試合の総合結果は、2勝1敗で準優勝でした。大会や練習を通して、みんなと積み重ねてこられた過程や気持ちが、自分の中に確実に積み重なっているのを感じます。

次の誰かにボールを繋ぐと思うと、自然に身体が動きます。ここしかない所にトスを上げたいと願うと、本当に上がります。失敗したら……と思った瞬間に、逃げ腰になって失敗します。だから、いつも仲間のことを考えます。いつもチームプレイの一部になります。

「勝ち負けに拘らずに、とにかく楽しもう! 集中!」

お父さんの言葉を、これからもずっと心に置いて、密度濃い毎日や気持ちを積み上げていきます。

成功、失敗、自分に拘らずに、チームの1パーツとなって、目指すところへ意志を持って集中します。コートがみんなの利他心でいっぱいだったように、みんながカバーしてくれたように、自分も誰かをカバーできるような、勇気、意志、利他心をつけていきます。お父さん、お母さん、みんなと硬式バレーができて嬉しかったです。