【山小屋便り11月号】 「あるべき形を目指す ―― パーカッションの練習を通して ――」 けいたろう

肌を冷たい風がなでて通り過ぎる10月中旬。寒さで目が覚める朝。だがどこか心地良い。この空気の緊張感が私を前へ前へと突き進ませている気持ちになる。

外では静かに「リーンリーン」その合間に「ガチャガチャ」といった虫の声が空間を何となしに漂っているように聞こえてくる。顔を冷たい水で洗えば1日の始まる合図だ。

私達は、今ウィンターコンサートに向けての練習を日々重ねている。

ウィンターコンサートに向けた準備や練習のなかには、「音楽合宿」なるものがある。3日間はみっちり音やダンス、コーラスと真っ向勝負をすることとなる。

正座をして、どっしりと練習に向き合う気持ちで駆け抜ける3日間。そこにはいろいろなドラマが生まれるのだ。

■一丸となって

みんながウィンターコンサートという大きな、とても大きな城(キャッスル)を、極めて短期間でありながら精巧かつ美麗に建造する。

全員がが一丸となって利他心を持って練習に向かう。

私はウィンターコンサートで演奏する曲のうちのいくつかで、パーカッションを演奏している。

主には電子ドラムであり、ボンゴは以前から担当していたが、最近はウッドブロックやシェイカーといった楽器たちも演奏させてもらうようになった。

これらの楽器、本当に楽しげな雰囲気のするものなので、私もパフォーマーとして演奏せねばならぬという気持ちにさせてくれるのだ。

パーカッションというのはメインを張って道の真ん中を通るようなものではない。曲に華やかさを添える目的であんまり主張しすぎないように叩く。

でも、軸としてはぶれずに真っ直ぐを貫き通しリズムキープを心掛ける。その辺りがパーカッションの難しい所ではあるものの、気持ちを前にだして聴いている人たちに伝えていくという意味では他の楽器に漏れず一緒なのである。

パーカッションには電子ドラムを除いては音階がほとんどない。それ故に単純であるかのように思われるかもしれない。

私はあまり楽譜を詳しく読むことができず、楽譜を渡されるとうろたえてしまう。

雰囲気と曲の展開で自分の出すべき音を探るような感じで最初は練習をスタートさせる。だんだん分かってくると音に対して自分の気持ちを重ね合わせて表現できないかと試行錯誤していく。それは叩き方、演奏の仕方、顔の向きやどんな顔つきで叩くかというところへシフトしていく。

そうやって少しずつレベルアップさせてバンドメンバーとの合わせで全体としてどう映るのかを確かめていく。

圧倒的な周りの音圧を感じながら、自分の音楽を全身でもって見せていくのが緊張もするのだが楽しい。

ドラム、ギター、エレキギター、キーボード、ウインドシンセなど曲を彩りを与えるメインの楽器に軸となるボーカル。そこに胸を張ってこれが私だと、気持ちを目の前の人に伝えていきたい。

そして、そこにコーラスが加わるとなると、誰だって感動せずにはいられないし、なのはなファミリーの世界へと誘われることだろう。

あるべき形を目指して私達は着実に積み重ねていくのだ。

 

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ウィンターコンサートの全体のテーマ、

『NEVER GIVU UP −決して諦めない−』

リビングの正面に貼り、このテーマを胸に、 これからもウィンターコンサートに向かって、 みんなで気持ちと身体をつくっていきます